7月31日(土)放送の『ウルトラマントリガー』第4話「笑顔のために」はオカグビラ登場回。脚本は根元歳三。監督は武居正能。

・悪夢にうなされ目覚めるケンゴ。回を重ねる毎に悪夢の内容が長く鮮明になっている。シリーズ中盤あたりでこの問題が吹き出してトリガーのヴァージョンアップに繋がりそうな予感がする。

・アキトは「居眠り野郎が」とケンゴに対し悪態をつく。完全なる和解にはまだ程遠いようだ。

・遺跡発掘現場でイグニス登場。出土品を狙う。

・グエバッサーの羽を空飛ぶ箒にしてナースデッセイ号に侵入したというイグニス。一見、カニの身かと思われた造形物は羽だったのか。こういう小道具は結構面白いし、怪獣物として観る者の好奇心を惹きつける。

・石器を盗むイグニス。作戦室でバトルが繰り広げられる。隊長はやっぱり強し。

・オカグビラの影響でアスファルトがめくれるカットは圧巻だった。

・オカグビラに必死でつかまるイグニス。よく見るとイグニスを模した人形がくっついているのが分かる。昭和特撮、とりわけ、『ウルトラマンタロウ』(1973)では人間が生身で怪獣と絡むシーンが多く、こういった人形がよく使われていた。まさか令和になっても人形が出てくるとは。イグニスがつかまっていたオカグビラの表皮もリアリティがあった。眼福。

・マルチタイプ登場。泣いている少女とユナから怪獣を離すため、アキトが機転を利かせて誘導。パワータイプが広い場所でグビラにトドメを刺す。

・ふっとばされて木につかまっていたが、枝が折れて木から落ちるイグニス。今後はこういうコメディ担当的な扱いなのだろうか。それはそれで面白そうだが。

 オカグビラについて、「地底で生きられるよう進化した」という推測や、後ろ脚による土掛けの仕草など、怪獣の生態を丁寧に描こうとする姿勢が見られた。実際、見方によってはグビラはかわいく見えるし、今回空を飛んで(突進的跳躍)トリガーを苦しめるという新たな技を披露し、大活躍だった。ニュージェネシリーズで度々登場し、使い古された感のある怪獣だが、描き方ひとつで魅力的に見せることが可能なのだと分かった。さすがベテランの根元脚本家と武居監督。

 『ウルトラマンタイガ』(2019)のときに期待していたが見られなかった、『タロウ』(1973)のような生身で怪獣に挑む怪獣特撮の面白さが描かれており、本当に眼福だった。グビラの表皮やグエバッサーの羽といった小道具も味がある。子どもはこういったものに心躍るのではなかろうか。

 一方で、「丘」グビラなので、逆に「海」に誘導して有利に立つ展開かと思いきや、ただ広い場所に出ただけだったのが少し残念。予算的な問題でオミットしたのだろうか。

 次回から2週連続で特別編。コロナ下で撮影が思うように進んでいないのか、あるいは現場で重大な問題があって対応に追われているのか、気になるところだが、辛抱強く見守りたい。

cf.)第5話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/11157640.html

cf.)第3話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/10710980.html

[参考]
TV『ウルトラマントリガー』©2021円谷プロ・ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京

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