9月11日(土)放送の『ウルトラマントリガー』第8話「繁殖する侵略」はパワード・ダダ登場回。脚本は小柳啓伍。監督は田口清隆。
・携帯に向かって全力で謝る会社員や薄型のVRゴーグルのようなものをつけた道行く人の描写から始まる。傍から見ると滑稽にも見える。近未来の風刺の意図があるのだろうか。彼らの携帯や電子機器が異常を催す。
・ウルトラ変身者あるあるトークをするケンゴとハルキ。ウルトラマンになれなかったアキトを挟んで五月蠅く騒ぐところがエグい。
・作戦室にしれっといるイグニス。艦内のどこかに住んでいるのか。メンバーは無視。
・街では電子制御された車が誤作動を起こし事故が多発したり、ドローンが落下。イグニス「み~んなデジタルに頼りっぱだからそうなるんだよ」デジタル化が進む昨今、サイバーテロの恐ろしさを暗示している。
・マルゥルに頭皮マッサージ器をするイグニス。メトロン星人の頭部の形状がちょうどマッサージ器にはまっている。
・ダダにメインシステムを侵食され混乱する艦内。ユナ「スカジーケーブルって何?」SCSI(スカジー)とは、コンピュータに外部記憶装置などの周辺機器を繋いで通信するための接続方法の標準規格のひとつ。1986年に最初の規格が標準化された。
・タツミにも頭皮マッサージ器を施すイグニス。かぶせネタに笑った。
・ナースキャノンが強制発射されてしまうが、テッシンがマニュアルで街への直撃を回避。
・メインシステムのウィルスをナナセが駆除に向かう。『グリッドマン』のオープニングの電子管のようなオマージュカット。そして始まったのが、スペースインベーダーのようなゲーム。『ウルトラマンガイア』(1998)第27話で敦子が同じような手法でクリシス・ゴーストを撃退したが、そのオマージュか。
cf.)『ウルトラマンガイア』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/5911369.html
・ケンゴとハルキ、ナースキャノンの第二射を阻止するが、今度はキングジョーSCが操られてしまう。ケンゴをチラ見しながら変身するハルキ。この辺の演出はZらしい。
・ゼットがアルファチェインブレードでガードしながら、トリガーがスペシウムのような光線で遠距離攻撃。連携が取れている2人。
・キングジョーは分離体~タンクモード~ロボットモードと姿を変えつつ巧みに2人のウルトラマンを圧倒する。ベータスマッシュとパワータイプを左腕のハンマーでビルに埋め込み、電撃を喰らわす。キングジョーの強さが印象的なカット。
・作戦室にはダダBCが出現。テッシンが応戦するが、タツミはまったく微動だにしない。瞬きも一切しない。ナナセはコントローラーのボタンを爪連打。ファミコン世代なら昔よくやった手法だ。
・アキトを狙うダダAをユザレに覚醒したユナが助け、失神。
・タイマーフラッシュスペシャルを放つトリガー。眼福。
・ダダの車飛ばし攻撃。『ウルトラマンパワード』第8話「侵略回路」のときは、一台一台飛ばしていたが、今回は無数の車を一斉に操り、パワーアップしていた。
cf.)『ウルトラマンパワード』総論→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/5950759.html
・キングジョーと同化しようとするダダの核(?)をビームが捉える。放ったのはタツミだった。ここでも瞬きをしない。
・デルタライズクローとスカイタイプがキングジョーを倒す「ごめんなキングジョー。また直してやるからな」ハルキの気持ちも分かる。『ゼット』本編で生物である怪獣を倒すことに躊躇していたハルキだが、今回は機械なので、幾分踏ん切りがつきやすかったのだろう。
・残骸を集める2人のウルトラマンという絵がエモい。
・年下のアキトに「早く帰れよ」など散々失礼な言葉を言われても一切怒らないハルキ。懐が大きい。成長したんだなぁ、と思わせてくれる。
・ベリアロクに次元を切り裂く力があったことが判明。ゼロのイージスの力と同等の便利道具をゼットが持つことに。これで今後、ゼットが色んな次元に顔を出せるようになった訳で、客演しやすくなった。
・縮小化したキングジョーの残骸は重いらしい。一礼してZ印を残して飛び去るゼット。
・ケンゴ「ラーメン食べに行く?」アキト「あぁ、行くか」2人の中で信頼関係が出来てきた証のひとこと。アキトはツンデレなのか。
・ユナがユザレを知覚してしまい、アキトに詰め寄る「ユザレって何なのよ!」これは説明するしかなさそうだ。。。
電子化が進む現代社会、サイバーテロで起こり得る大惨事を予言したような警鐘回だった。展開が早く、息をつかせないテンコ盛り加減。ところどころにオマージュが散見され、楽しめた。
まさか令和の世にパワードダダが拝めるとは思わず、眼福の極み。体がスパンコールなのでアクションには向かないが、あの表情と長い手足、そして独特の模様で存在感抜群だった。『パワード』のときは一言だけ喋っていたが、今回は一切喋らないダダ。その目的や誕生経緯が本人から語られることはなかったが、それでいい。謎を残した方が推論の余地がある。体がシリコンで構成されていることなどは今回は触れられなかった。
『ウルトラマン』(1966)に登場する原典のダダは成田亨のデザインで、当時の前衛美術で流行っていた模様を採り入れた。名前もダダイズムが由来と言われている。当初のデザインでは頭ひとつに顔が3つあり、それが入れ替わるという構想だったが、頭をABCの3つに分ける方向に変更されたそうだ。『ウルトラマンコスモス』(2001)では原初デザインをモチーフにギギが生まれている。
cf.)『ウルトラマンコスモス』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/5982670.html
前回の7話はゼットが前面に出てしまい、作品を喰ってしまった感があったが、今回の8話はゼットが前に出過ぎず、トリガーやGUTS-SELECTとの協調が図られていた。その中で商戦対策として、全ゼットキーが画面に映るようにし、ゼットの全タイプを登場させる配慮もされていた。
とうとうユザレの存在に気づいてしまったユナ。今後縦軸色が強まる予感がする。
cf.)第7話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/11320419.html
[参考]
TV『ウルトラマントリガー』©2021円谷プロ・ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京
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・携帯に向かって全力で謝る会社員や薄型のVRゴーグルのようなものをつけた道行く人の描写から始まる。傍から見ると滑稽にも見える。近未来の風刺の意図があるのだろうか。彼らの携帯や電子機器が異常を催す。
・ウルトラ変身者あるあるトークをするケンゴとハルキ。ウルトラマンになれなかったアキトを挟んで五月蠅く騒ぐところがエグい。
・作戦室にしれっといるイグニス。艦内のどこかに住んでいるのか。メンバーは無視。
・街では電子制御された車が誤作動を起こし事故が多発したり、ドローンが落下。イグニス「み~んなデジタルに頼りっぱだからそうなるんだよ」デジタル化が進む昨今、サイバーテロの恐ろしさを暗示している。
・マルゥルに頭皮マッサージ器をするイグニス。メトロン星人の頭部の形状がちょうどマッサージ器にはまっている。
・ダダにメインシステムを侵食され混乱する艦内。ユナ「スカジーケーブルって何?」SCSI(スカジー)とは、コンピュータに外部記憶装置などの周辺機器を繋いで通信するための接続方法の標準規格のひとつ。1986年に最初の規格が標準化された。
・タツミにも頭皮マッサージ器を施すイグニス。かぶせネタに笑った。
・ナースキャノンが強制発射されてしまうが、テッシンがマニュアルで街への直撃を回避。
・メインシステムのウィルスをナナセが駆除に向かう。『グリッドマン』のオープニングの電子管のようなオマージュカット。そして始まったのが、スペースインベーダーのようなゲーム。『ウルトラマンガイア』(1998)第27話で敦子が同じような手法でクリシス・ゴーストを撃退したが、そのオマージュか。
cf.)『ウルトラマンガイア』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/5911369.html
・ケンゴとハルキ、ナースキャノンの第二射を阻止するが、今度はキングジョーSCが操られてしまう。ケンゴをチラ見しながら変身するハルキ。この辺の演出はZらしい。
・ゼットがアルファチェインブレードでガードしながら、トリガーがスペシウムのような光線で遠距離攻撃。連携が取れている2人。
・キングジョーは分離体~タンクモード~ロボットモードと姿を変えつつ巧みに2人のウルトラマンを圧倒する。ベータスマッシュとパワータイプを左腕のハンマーでビルに埋め込み、電撃を喰らわす。キングジョーの強さが印象的なカット。
・作戦室にはダダBCが出現。テッシンが応戦するが、タツミはまったく微動だにしない。瞬きも一切しない。ナナセはコントローラーのボタンを爪連打。ファミコン世代なら昔よくやった手法だ。
・アキトを狙うダダAをユザレに覚醒したユナが助け、失神。
・タイマーフラッシュスペシャルを放つトリガー。眼福。
・ダダの車飛ばし攻撃。『ウルトラマンパワード』第8話「侵略回路」のときは、一台一台飛ばしていたが、今回は無数の車を一斉に操り、パワーアップしていた。
cf.)『ウルトラマンパワード』総論→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/5950759.html
・キングジョーと同化しようとするダダの核(?)をビームが捉える。放ったのはタツミだった。ここでも瞬きをしない。
・デルタライズクローとスカイタイプがキングジョーを倒す「ごめんなキングジョー。また直してやるからな」ハルキの気持ちも分かる。『ゼット』本編で生物である怪獣を倒すことに躊躇していたハルキだが、今回は機械なので、幾分踏ん切りがつきやすかったのだろう。
・残骸を集める2人のウルトラマンという絵がエモい。
・年下のアキトに「早く帰れよ」など散々失礼な言葉を言われても一切怒らないハルキ。懐が大きい。成長したんだなぁ、と思わせてくれる。
・ベリアロクに次元を切り裂く力があったことが判明。ゼロのイージスの力と同等の便利道具をゼットが持つことに。これで今後、ゼットが色んな次元に顔を出せるようになった訳で、客演しやすくなった。
・縮小化したキングジョーの残骸は重いらしい。一礼してZ印を残して飛び去るゼット。
・ケンゴ「ラーメン食べに行く?」アキト「あぁ、行くか」2人の中で信頼関係が出来てきた証のひとこと。アキトはツンデレなのか。
・ユナがユザレを知覚してしまい、アキトに詰め寄る「ユザレって何なのよ!」これは説明するしかなさそうだ。。。
電子化が進む現代社会、サイバーテロで起こり得る大惨事を予言したような警鐘回だった。展開が早く、息をつかせないテンコ盛り加減。ところどころにオマージュが散見され、楽しめた。
まさか令和の世にパワードダダが拝めるとは思わず、眼福の極み。体がスパンコールなのでアクションには向かないが、あの表情と長い手足、そして独特の模様で存在感抜群だった。『パワード』のときは一言だけ喋っていたが、今回は一切喋らないダダ。その目的や誕生経緯が本人から語られることはなかったが、それでいい。謎を残した方が推論の余地がある。体がシリコンで構成されていることなどは今回は触れられなかった。
『ウルトラマン』(1966)に登場する原典のダダは成田亨のデザインで、当時の前衛美術で流行っていた模様を採り入れた。名前もダダイズムが由来と言われている。当初のデザインでは頭ひとつに顔が3つあり、それが入れ替わるという構想だったが、頭をABCの3つに分ける方向に変更されたそうだ。『ウルトラマンコスモス』(2001)では原初デザインをモチーフにギギが生まれている。
cf.)『ウルトラマンコスモス』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/5982670.html
前回の7話はゼットが前面に出てしまい、作品を喰ってしまった感があったが、今回の8話はゼットが前に出過ぎず、トリガーやGUTS-SELECTとの協調が図られていた。その中で商戦対策として、全ゼットキーが画面に映るようにし、ゼットの全タイプを登場させる配慮もされていた。
とうとうユザレの存在に気づいてしまったユナ。今後縦軸色が強まる予感がする。
cf.)第7話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/11320419.html
[参考]
TV『ウルトラマントリガー』©2021円谷プロ・ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京
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