たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    2020年04月

      ===ウルトラマンクレジットメモ===


     

    『ウルトラマン』

     

    ◆第1話「ウルトラ作戦第一号」宇宙怪獣ベムラー登場

    監督:円谷一  脚本:関沢新一、金城哲夫

    ゲスト:渡辺晃三(埼玉県警警邏隊)

    ※製作順は第9話。

     

    ◆第2話「侵略者を撃て」宇宙忍者バルタン星人登場

    監督:飯島敏宏  脚本:千束北男

    ゲスト:藤田進(防衛軍幕僚長)、幸田宗丸(防衛隊参謀)、緒方燐作(はげたか発射指揮官)


    ※謎の飛行物体が消えたポイントをハヤタは御殿山(品川区)と報告したが、実際は神奈川県厚木あたり。

     

    ◆第3話「科特隊出撃せよ」透明怪獣ネロンガ登場

    監督:飯島敏宏  脚本:山田正弘

    ゲスト:林家珍平(城跡の警備員)、小高まさる(送電所職員)、渋谷英男(水力発電所職員)、

        加藤茂雄(第三火力発電所職員)


     

    ◆第4話「大爆発五秒前」海底原人ラゴン登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:南川竜

    ゲスト;近藤美智子(ミチコ)、大塚周夫(巡視船保安官)


    ※アメリカ映画『大アマゾンの半魚人』(1954)に影響を受けた成田亨がラゴンをデザイン。

    ※葉山マリーナは現在も神奈川県三浦郡に実在する施設。

     

    ◆第5話「ミロガンダの秘密」怪奇植物グリーンモンス登場

    監督:飯島敏宏  脚本:藤川桂介

    ゲスト:平田昭彦(岩本博士)、奥野匡(松尾博士)、笹川恵三(山田博士)、若林映子(浜口セツ子)、山中紘(小林記者)


    ※若林映子は『三大怪獣地球最大の決戦』『宇宙大怪獣ドゴラ』や『ウルトラQ』第9話に出演。

    ※ロケ地の伊豆シャボテン公園は第20話「恐怖のルート87」でも使われた。

     

    ◆第6話「沿岸警備命令」海獣ゲスラ登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:山田正弘

    ゲスト:柳谷寛(コロンビア丸・斧山船員)、伊藤久哉(ダイヤモンド・キック・中島三郎)、

    長谷川弘(ダイヤモンド・キックの子分)、加藤茂雄(神奈川県警巡査)



     

    ◆第7話「バラージの青い石」磁力怪獣アントラー登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:南川竜、金城哲夫

    ゲスト:弓恵子(チャータム)、エドガー・ケイザー(ジム)


    ※弓恵子は『仮面ライダー』でゾル大佐を演じた宮口二郎夫人。悪女女優として人気を博した。

     

    ◆第8話「怪獣無法地帯」どくろ怪獣レッドキング、友好珍獣ピグモン、有翼怪獣チャンドラー、

    地底怪獣マグラー、吸血植物スフラン登場

    監督:円谷一  脚本:金城哲夫、上原正三

    ゲスト:松本朝夫(松井所員)、藤田修治(ピグモン)


    ※成田亨は当初、レッドキングならぬシルバーキングを作った。

     

    ◆第9話「電光石火作戦」ウラン怪獣ガボラ登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:山田正弘

    ゲスト:佐藤英明(タケシ)、山村哲夫(トシオ)、今井和夫(高原少年団団長)、池田忠夫(土木作業員)


    ※佐藤英明は『ウルトラQ』「東京氷河期」の沢村治夫少年であり、山田正弘お気に入りの名子役。

    ※山村哲夫は『ウルトラQ』「地底超特急西へ」のイタチ少年である。

    ※今井和夫は『ウルトラQ』「ペギラが来た!」の発狂する隊員や「育てよカメ」の教師を演じている。

     

    ◆第10話「謎の恐竜基地」エリ巻恐竜ジラース登場

    監督:満田かずほ  脚本:金城哲夫

    ゲスト:西條康彦(釣り人)、森幹太(中村博士)、谷育子(記者・久保友子)、灰地順(二階堂教授)


    ※ジラースのスーツアクターは中島春雄。

    ※取材班が乗っていたのは「ヨタハチ」の愛称で有名な「トヨタスポーツ800」。

    ※ロケ地は下田。『セブン』21話(ミミー星人)、22話(ブラコ星人)でも使われた。

     

    ◆第11話「宇宙から来た暴れん坊」脳波怪獣ギャンゴ登場

    監督:満田かずほ  脚本:宮田達男

    ゲスト:青島幸男(新聞記者)、山本廉(鬼田)、鈴木和夫(プールサイドの男)


    ※鈴木和夫は『ウルトラQ』「五郎とゴロー」の五郎。

     

    ◆第12話「ミイラの叫び」ミイラ怪獣ドドンゴ、ミイラ怪人ミイラ人間登場

    監督:円谷一  脚本:藤川桂介

    ゲスト:奥村公延(科学センター警備員・森)、稲吉靖(科学センター警備員・原田)、平田昭彦(岩本博士)


    ※奥村公延は映画『お葬式』(1984)などで有名な名バイプレーヤー。『ウルトラQ』「地底超特急西へ」の小山運転士や『ウルトラセブン』「遊星より愛をこめて」のスペル星人も演じている。

    ※警備員事務所の行き先ボードに「首相官邸」と書いてある。

     

    ◆第13話「オイルSOS」油獣ペスター登場

    監督:円谷一  脚本:金城哲夫

    ゲスト:平田昭彦(岩本博士)、宮川洋一(刑事)、梅津栄(酔っ払い)、野本礼三(タンクローリー運転手)、近衛敏明(製油所所長)


    ※岩本博士、モナス菌について解説。べん毛虫の一種で、水を白濁させ、悪臭を放つ。

     

    ◆第14話「真珠貝防衛指令」潮吹き怪獣ガマクジラ登場

    監督:実相寺昭雄  脚本:佐々木守

    ゲスト:矢野宣(ミワ宝石店店主)、樋浦勉(真珠運搬トラック運転手)、寺田農(助手席の男)


    ※ここからBタイプ。

    ※舞台となる三重県は『日本書紀』にも登場する程有名なアコヤガイ(真珠貝)の産地。

     

    ◆第15話「恐怖の宇宙線」二次元怪獣ガヴァドン登場

    監督:実相寺昭雄  脚本:佐々木守

    ゲスト:原保美(工事現場のオヤジ)、川田勝明(ムシバ)、金子吉延(ムシバの友達のひとり)


    ※ムシバの名前は「たかし」か。あるいは友達のひとり。川田勝明はフジの弟・サトルも演じている。

     

    ◆第16話「科特隊宇宙へ」宇宙忍者バルタン星人2代目登場

    監督:飯島敏宏  脚本:千束北男

    ゲスト:平田昭彦(岩本博士)、池田忠夫(毛利博士)、堤康久(記者A)


    ※八つ裂き光輪が初登場。

     

    ◆第17話「無限へのパスポート」四次元怪獣ブルトン登場

    監督:飯島敏宏  脚本:藤川桂介

    ゲスト:ハンス・ホルネス(イエスタディ)、那須ますみ(藤井洋子)、永井秀明(福井博士)、

    舟橋元(川口博士)


    ※ホシノ、準隊員に。

     

    ◆第18話「遊星から来た兄弟」凶悪宇宙人ザラブ星人、にせウルトラマン登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:南川竜、金城哲夫

    ゲスト:土屋嘉男(森田博士)、住吉正博(宇宙局局員)、高田稔(防衛軍幕僚会議議長)、森山周一郎(医師)


    ※首脳会議に金城哲夫。

    ※バンアレン帯とは、地球大気の高層に存在する強い放射線帯。アメリカの科学者・バンアレンが発見。

     

    ◆第19話「悪魔はふたたび」青色発砲怪獣アボラス、赤色火焔怪獣バニラ登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:山田正弘、南川竜

    ゲスト:福田善之(福山博士)、丸山謙一郎(木村助手)、相沢治夫(石岡博士)、塚田正昭(志賀助手)


    ※3億5千年前はおそらく3億5千万年前の誤り。

    ※特撮現場には円谷英二が参加していた。

     

    ◆第20話「恐怖のルート87」高原竜ヒドラ登場

    監督:樋口祐三  脚本:金城哲夫

    ゲスト:金井大(大室山公園管理人)


    ※静岡県伊東市の伊豆シャボテン公園。本物には「荒原竜」と表記されている。

     

    ◆第21話「噴煙突破せよ」毒ガス怪獣ケムラー登場

    監督:樋口祐三  脚本:海堂太郎

    ゲスト:山中紘(地震研究所職員)、大塚周夫(レストハウス支配人)


    ※Qの音楽が使われている。

     

    ◆第22話「地上破壊工作」地底怪獣テレスドン登場

    監督:実相寺昭雄  脚本:佐々木守

    ゲスト:福田善之(福山博士)、丸山謙一郎(テレビセンター所員)、フランツ・グルーベル(地底人)、アネット・ソワーズ(地底人・にせアンヌ)


    ※「地球空洞説」を起源とするSFが一時期流行した。

     

    ◆第23話「故郷は地球」棲星怪獣ジャミラ登場

    監督:実相寺昭雄  脚本:佐々木守

    ゲスト:ピエール・ピロッツ(アラン)

    ※A.JAMILA1960-1993「人類の夢と科学の発展のために死んだ戦士の魂、ここに眠る」

     

    ◆第24話「海底科学基地」深海怪獣グビラ登場

    監督:飯島敏宏  脚本:藤川桂介

    ゲスト:高橋正夫(公団・吉村総裁)、可知靖之(山川博士)、ハロルド・コンウェイ(ジェニーの父)、エルビラ・フビ(ジェニー)、橘正晃(司会者・金城)


    ※成田亨によると、魚の怪獣化はフォルムの見当が付くため、あまり気が乗らなかったらしい。

    ※海底にいたのは、タカアシガニ、ハコフグ、サメ、ウミガメ、マンタなど。

     

    ◆第25話「怪彗星ツイフォン」どくろ怪獣レッドキング2代目、冷凍怪獣ギガス、彗星怪獣ドラコ登場

    監督:飯島敏宏  脚本:若槻文三

    ゲスト:平田昭彦(岩本博士)、勝部義夫(サラリーマン)、中島春雄(中年の男)、毛利幸子(マダム風の女)


    ※昭和42年元旦に放送された。

    ※ドラコの右腕は当初、巻かれた鞭だった。レッドキングは白目部分があり、一代目と印象が違う。

    ※毛利幸子は『Q』「地底超特急西へ」の添乗員Aや『セブン』「ノンマルトの使者」の小学校教師も演じた。

     

    ◆第26、27話「怪獣殿下(前・後)」古代怪獣ゴモラ、怪奇植物スフラン登場

    監督:円谷一  脚本:金城哲夫、若槻文三

    ゲスト:冨田浩太郎(中谷教授)、稲吉千春(治)、宮田洋容(治の父)、緒方燐作(大阪府警警邏隊巡査)


    ※ゴモラのデザインモチーフは戦国武将・黒田長政の兜。

     

    ◆第28話「人間標本5・6」三面怪人ダダ登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:山田正弘

    ゲスト:田原久子(秋川叶子技官)、鈴木泰明(宇宙線研究所所員)


     

    ◆第29話「地底への挑戦」黄金怪獣ゴルドン登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:南川竜、金城哲夫

    ゲスト:大村千吉(坑夫・山本)、佐田豊(坑夫)


    ※ゴルドンは時速60キロで地底を進む。

     

    ◆第30話「まぼろしの雪山」伝説怪獣ウー登場

    監督:樋口祐三  脚本:金城哲夫

    ゲスト:富永幸子(ユキ)、山本廉(猟師・町村)、近衛敏明(世話役・秋田)、伊藤実(猟師)


    ※ロケ地はTBS東丸山スキー場。現在の石内丸山スキー場(新潟県)。

     

    ◆第31話「来たのは誰だ」吸血植物ケロニア登場

    監督:樋口祐三  脚本:海堂太郎

    ゲスト:桐野洋雄(ゴトウ)、中山昭二(二宮博士)、坪野鎌之(巡査)、


     

    ◆第32話「果てしなき逆襲」灼熱怪獣ザンボラー登場

    監督:鈴木俊継  脚本:藤川桂介

    ゲスト:真理アンヌ(パティ)、加藤茂雄(宮の森土地開発現場作業員)、伊藤実(現場主任)


    ※真理アンヌはインド人の父と日本人の母のダブル。『仮面ライダー』などにも出演している。

    ※ザンボラーはもともと鎌倉の山中に住む怪獣だったが、人間の土地開発で住み処を追われていた。

     

    ◆第33話「禁じられた言葉」悪質宇宙人メフィラス星人、凶悪宇宙人ザラブ星人2代目、

    誘拐宇宙人ケムール人2代目、宇宙忍者バルタン星人3代目登場

    監督:鈴木俊継  脚本:金城哲夫

    ゲスト:川田勝明(サトル)、伊藤久哉(岩本博士(代役))、中島春雄(警官隊隊長)、岩本弘司(警官隊隊員)


    ※メフィラス星人は『ウルトラマン』において4人目の宇宙人となる。

    ※宇宙人連合の裏話が『怪獣大全集③怪獣絵物語ウルトラマン』(金城哲夫)で語られている。

    ※岩本弘司はバルタン3代目のスーツアクターでもある。

    ※メフィラス星人の声は星一徹の声で有名な加藤精三。

     

    ◆第34話「空の贈り物」メガトン怪獣スカイドン登場

    監督:実相寺昭雄  脚本:佐々木守

    ゲスト:小宅雅裕(子ども)


    ※カレースプーンのシーンは繋がっていない。

    ※水素注入車に『矢崎のタコグラフ』のステッカーが貼ってある。

     

    ◆第35話「怪獣墓場」亡霊怪獣シーボーズ登場

    監督:実相寺昭雄  脚本:佐々木守

    ゲスト:永井秀明(月ロケットセンター所長)、田村奈巳(所員)、奥野匡(所員)、石川隆昭(読経する住職)


    ※ウルトラゾーンは高度4万mに存在する。

     

    ◆第36話「射つな!アラシ」変身怪獣ザラガス登場

    監督:満田かずほ  脚本:山田正弘

    ゲスト:青木義郎(防衛軍参謀)、森塚敏(科学センター・岩本博士(代役))、小宅雅裕(子ども)

    ※科特隊の誓い第4条:科学特捜隊員は、いかなる場合においても命令を守り、命令に従って行動し、自分に与えられた責任を果たします。

     

    ◆第37話「小さな英雄」酋長怪獣ジェロニモン、友好珍獣ピグモン(再生)、

    地底怪獣テレスドン(再生)、彗星怪獣ドラコ(再生)

    監督:満田かずほ  脚本:金城哲夫

    ゲスト:金井大(デパート支配人)、近藤美智子(少女)、毛利幸子(デパート女性従業員)、

        浅野進治郎(権田博士)、小宅雅裕(再生ピグモン)、鈴木和夫(警察官)


    ※最高視聴率42.8%。

     

    ◆第38話「宇宙船救助命令」砂地獄怪獣サイゴ、光熱怪獣キーラ登場

    監督:円谷一  脚本:上原正三

    ゲスト:灰地順(V2職員)、北原隆(宇宙局局員)、武内亨(宇宙局局長)


    ※武内亨は『ガイア』「悲しみの沼」に平野役として出演している。

     

    ◆第39話「さらばウルトラマン」宇宙恐竜ゼットン、変身怪人ゼットン星人、宇宙警備隊員ゾフィー登場

    監督:円谷一  脚本:金城哲夫

    ゲスト:平田昭彦(岩本博士)


     

    ◇未発表タイトル1「宇宙基地救助命令」金星大怪鳥ガース登場

    脚本:上原正三

     

    ◇未発表タイトル2「地球を売る男」侵略者シビラス人登場

    脚本:山浦弘靖

    水爆ミサイル基地の司令官を誘拐し、操ることによって地球に核戦争を起こさせようとする宇宙人の話。

     

    ◇未発表タイトル3「リプロスが狙っている」生物リプロス登場

    脚本:田中美樹

    水を吸って生長するXQ星の生物リプロスが出現、世界の原子科学者を次々と殺害する。

     

    ◇未発表タイトル4「マンダスの島」怪物マンダス登場

    脚本:虎見邦男

    消滅した火星の衛星デイモスが突如地球の海上に出現、同時に変幻自在の怪物マンダスが登場する。

     

    ◇未発表タイトル5「怪獣用心棒」怪獣ゴルダー登場

    脚本:上原正三

    世界征服を目論むサン・ダスト団の陰謀。皆既日食の日に怪獣ゴルダーが地上で破壊の限りを尽くす。

    ※ここまでが『レッドマン』名義で書かれた台本。

     

    ◇未発表タイトル6「東京危機一髪」ガス怪獣パンドラー登場

    脚本:藤川桂介

    スモッグを吸収するガス怪獣が現れ、東京の空は清浄に。怪獣保護派と怪獣退治派に意見が分かれてしまう。

     

    ◇未発表劇場映画用タイトル「ジャイアント作戦」バルタン星人、ロボット・ナポレオン、鋼鉄巨人G、

                           地底怪獣モルゴ、謎の侵略者登場

    脚本:千束北男

    それぞれが地球の覇権を賭けて攻めてくる。30分作品「ザ・ジャイアント」に改変したが、未製作に終わる。

     

    【総括】

    ☆監督回数

    野長瀬:8回、円谷:7回、飯島:7回、実相寺:6回、満田:4回、樋口:4回、鈴木:2回

    ☆脚本回数

    金城:13回、山田:6回、佐々木:6回、南川:5回、藤川:5回、千束:2回、上原:2回、海堂:2回、若槻:2回、宮田:1回

    ☆怪獣流用リスト

    ゴロー:『キングコング対ゴジラ』(1962年)のキングコングに尻尾を付けるなどして改造。

    トドラ:『妖星ゴラス』(1962年)のマグマにヒゲを付けるなどして改造。

    怪竜:『海底軍艦』(1963年)のマンダ(操演モデル)を流用。

    ゴメス→ゴジラ→ジラース:『モスラ対ゴジラ』『三大怪獣 地球最大の決戦』(64年)のゴジラをゴメスに。

    リトラ:『三大怪獣 地球最大の決戦』の二代目ラドンを大改造してリトラに。

    ペギラ→チャンドラー→アトラクション用ペギラ:ペギラは各種の催事を経て角を付け、チャンドラーに。

    ガラモン→二代目ガラモン→ピグモン:胸にマークを付けて二代目として再登場。

    ボスタング:『ウルトラQ』製作第18話「OilSOS」のクラプトンを改造。

    ピーター→ゲスラ:ゲスラ巨大化時に肌のディティールを変え、その後、ゲスラに改造。

    パゴス→ネロンガ→マグラー→ガボラ→アトラクション用ネロンガ:バラゴンを改造してパゴスに。

    スダール:『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)』海外版の大ダコを流用。

    ラゴン→巨大ラゴン→ザラブ星人:ラゴン巨大化時にボディ新調。そのボディをザラブ星人に流用。

    セミ人間→バルタン→アトラクション用バルタン:二代目バルタン星人は全くの新調。

    Aタイプ→にせウルトラマン→ゾフィー:ゾフィーのボディはAタイプ、顔はCタイプ。鼻筋に黒ラインが入る。

    レッドキング→アボラス→二代目レッドキング:一度頭をすげ替えられアボラスとなるが再び頭が戻った。

    ベムラー→ギャンゴ、ガヴァドン→ザンボラー、ガマクジラ→スカイドン、ヒドラ→ギガス、ゴモラ→ザラガス、

    バニラ→イモラ(快獣ブースカ)、ケロニア→巨大ミイラ(戦え!マイティジャック)

    ☆あれこれ

    ※宮内國郎は『ウルトラQ』と『ウルトラマン』の中で『ガス人間第一号』(1960)の音楽を流用している。

    ※科特隊専用車:ベースはアメリカ製の「シボレー・コルベア」

    ※ウルトラマン前夜祭は7月9日に収録された。モンスター博士(田中明夫)と番人たち(伊藤素道とリリオリズムエアーズ)の実験室で生まれた七大怪獣(ガラモン、カネゴン、M1号、バルタン星人、アントラー、レッドキング、チャンドラー)が暴れ、泥棒たち(ナンセンストリオ)や科特隊の前にウルトラマンが登場する。

    ※最高視聴率は「小さな英雄」(67年3月26日)で、42.8%を記録。

    ※カメラマン:内海正治→鈴木文武、照明技師:山口偉治→高島利雄、特殊技術:高野宏一/有川貞昌

    ※一峰大二版・漫画『ウルトラマン』(講談社『ぼくら』掲載、全14話)には、漫画オリジナルの怪獣が4体登場する。サイボーグ怪獣タンギラー、怪獣ヤマトン、怪獣ゴルダー、怪獣ウェットンである。

    ※怪獣製作は主として開米プロが請け負った。会長は開米栄三。機電は主としてアップ・アートが請け負った。工場長は倉方茂雄。ヒルマ・モデルクラフトは主として大小メカのプロップ(小道具)製作。比留間伸志。

    ※20、25、29、30話の怪獣(ヒドラ、レッドキング、ギガス、ドラコ、ゴルドン、ウー)はエキスプロの製作。ツエニー(村瀬継蔵)、コスモプロ(三上睦夫)、レインボー造形企画(前澤範)はここから独立した。

    [参考]
    DVD『ウルトラマン』©1966円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマン

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    ===ウルトラQクレジットメモ===

     


     『ウルトラQ』


    ◆第1話「ゴメスを倒せ!」古代怪獣ゴメス、原始怪鳥リトラ登場

    監督:円谷一  脚本:千束北男  製作順:12

    ゲスト:冨田仲次郎(中村作業係長)、江原立怡(毎日新報・新田記者)

     

    ◆第2話「五郎とゴロー」巨大猿ゴロー登場

    監督:円谷一  脚本:金城哲夫  製作順:11

    ゲスト:土屋嘉男(野猿研究所・小野技官)、石田茂樹(野猿研究所・松崎研究員)、鈴木和夫(五郎)、二瓶正也(牛乳配達運転手)、桐野洋雄(毎日新報・伊藤記者)

     

    ◆第3話「宇宙からの贈りもの」火星怪獣ナメゴン登場

    監督:円谷一  脚本:金城哲夫  製作順:5

    ゲスト:田崎潤(宇宙開発局・坂本長官)

     

    ◆第4話「マンモスフラワー」巨大植物マンモスフラワー登場

    監督:梶田興治  脚本:金城哲夫、梶田興治  製作順:1

    ゲスト:高田稔(源田博士)、堺左千夫(東京広告・支配人)、雨宮貞子(三木道子)

     

    ◆第5話「ペギラが来た!」冷凍怪獣ペギラ登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:山田正弘  製作順:15

    ゲスト:田村奈巳(久原羊子)、松本克平(南極越冬隊・天田隊長)、森山周一郎(池田隊員)

     

    ◆第6話「育てよ!カメ」大亀ガメロン、怪竜、乙姫登場

    監督:中川晴之助  脚本:山田正弘  製作順:8

    ゲスト:二瓶正也(ギャング・佐東)、当銀長太郎(ギャング・内田)、中村和夫(浦島太郎)

     

    ◆第7話「SOS富士山」岩石怪獣ゴルゴス登場

    監督:飯島敏宏  脚本:金城哲夫、千束北男  製作順:20

    ゲスト:金井大(横山巡査)、本郷淳(早川技師)、高嶋英志郎(タケル)、晴乃チック・タック(岩石処理隊)

    ※子どもたちはタケルが「アベベより早い」と言う。アベベとは、エチオピア出身のマラソン選手アベベ・ビキラのこと。裸足で走り、60年のローマ、64年の東京、と五輪を2連覇した。

     

    ◆第8話「甘い蜜の恐怖」土竜怪獣モングラー登場

    監督:梶田興治  脚本:金城哲夫  製作順:10

    ゲスト:沢井桂子(長谷川愛子)、黒部進(木村博士)、岩下浩(伊丹一郎)、清水元(長谷川博士)

    ※岩下浩は『セブン』「遊星より愛をこめて」でスペル星人・佐竹役として出演している。

     

    ◆第9話「クモ男爵」大蜘蛛タランチュラ登場

    監督:円谷一  脚本:金城哲夫  製作順:13

    ゲスト:若林映子(今日子)、鶴賀二郎(竹原)、滝田裕介(葉山)

    ※鶴賀二郎は『セブン』「月世界の戦慄」でシラハマ隊員役を演じている。

    ※滝田裕介は『ティガ』「ウルトラの星」で円谷英二を演じている。

     

    ◆第10話「地底超特急西へ」人工生命M1号登場

    監督:飯島敏宏  脚本:山浦弘靖、千束北男  製作順:25

    ゲスト: 石川進(新東京駅・西岡主任)、塚本信夫(阪神大学・相川教授)、山村哲夫(イタチ)

    ※石川進は『ウルトラマン』のイデ隊員の候補だった。

    ※いなづま号は、1両あたりの総工費が80億7千万円。JFOME装置による安全制御を特徴とし、最高速度は時速450キロ。新東京~北九州間を約3時間で走行する。

    ※山村哲夫は『ウルトラマン』「電光石火作戦」のトシオ少年も演じている。イタチの靴磨きは50円。

     

    ◆第11話「バルンガ」風船怪獣バルンガ登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:虎見邦男  製作順:17

    ゲスト:青野平義(奈良丸明彦教授)、高橋征郎(宇宙パイロット・奈良丸)

    ※最初に登場する有人土星ロケットの名前は「サタン1号」。

     

    ◆第12話「鳥を見た」古代怪鳥ラルゲユウス登場

    監督:中川晴之助  脚本:山田正弘  製作順:7

    ゲスト:津沢彰秀(三郎)

    ※クロオは998年前の帆船と一緒に現代にタイムスリップしてきた。

     

    ◆第13話「ガラダマ」隕石怪獣ガラモン登場

    監督:円谷一  脚本:金城哲夫  製作順:27

    ゲスト: 福田豊土(大木先生)、冨田浩太郎(物理学研究室・植田)

    ※ガラモンはチルソニア遊星で作られたと思われる。

     

    ◆第14話「東京氷河期」冷凍怪獣ペギラ登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:山田正弘  製作順:16

    ゲスト:有馬昌彦(元海軍大尉・沢村照男)、佐藤秀明(沢村治夫)、伊藤実(航空管制官)

    ※冷凍光線は約150トンのボーイング707型機を空中停止させてしまった。

     

    ◆第15話「カネゴンの繭」コイン怪獣カネゴン登場

    監督:中川晴之助  脚本:山田正弘  製作順:21

    ゲスト:渡辺文雄(ヒゲ親父・中松監督)、二瓶正也(子分)、辻沢敏(加根田金男)、

    浜田寅彦(金男の父)、野村昭子(金男の母)

     

    ◆第16話「ガラモンの逆襲」隕石怪獣ガラモン、宇宙怪人セミ人間登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:金城哲夫  製作順:28

    ゲスト:平田昭彦(電波監視所・花沢主任)、義那道夫(遊星人Q)

     

    ◆第17話「1/8計画」1/8人間登場

    監督:円谷一  脚本:金城哲夫  製作順:9

    ゲスト:堺左千夫(1/8計画係員)、村上冬樹(S13地区民生委員)、田中順一(太った男)

     

    ◆第18話「虹の卵」地底怪獣パゴス登場

    監督:飯島敏宏  脚本:山田正弘  製作順:24

    ゲスト:城所英夫(糸魚川博士)、宮川洋一(ウラン運搬ドライバー)、嵯峨善平(原子力発電所所長)

    ※100年に一度花が咲くサザメダケ。万城目は応仁の乱(1460年代)、天明の飢饉(1780年代)、第一次世界大戦(1910年代)を挙げている。

     

    ◆第19話「2020年の挑戦」誘拐怪人ケムール人登場

    監督:飯島敏宏  脚本:金城哲夫、千束北男  製作順:23

    ゲスト:小林昭二(天野二等空佐)、柳谷寛(警視庁・宇田川刑事)

    ※神田博士の著書『2020年の挑戦』のとおり、寿命500歳のケムール人はKミニオードが発射したXチャンネル光波で倒された。

     

    ◆第20話「海底原人ラゴン」海底原人ラゴン登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:山浦弘靖、野長瀬三摩地、大伴昌司  製作順:26

    ゲスト:珠めぐみ(石井文子)、石崎二郎(石井博士)、江幡高志(立花)、黒沢年男(若い猟師・利夫)

     

    ◆第21話「宇宙指令M774」宇宙エイボスタング、ルパーツ星人ゼミ、キール星人登場

    監督:満田かずほ  脚本:上原正三  製作順:18

    ゲスト:水木恵子(ゼミ)、藤田進(巡視船ねぎし・松田船長)

    ※巡視船には海上保安庁の「しきね」が使われた。

     

    ◆第22話「変身」巨人、モルフォ蝶登場

    監督:梶田興治  原案:金城哲夫  脚本:北沢杏子  製作順:2

    ゲスト:野村浩三(浩二)、中真千子(あや子)

    ※野村浩三(旧芸名:野村明司(あきじ))は『セブン』「プロジェクト・ブルー」の宮部博士も演じている。

    ※中真千子は『セブン』「緑の恐怖」の石黒光子や『ティガ』「時空を越えた微笑」の手塚ゆりも演じている。

    ※浩二を元に戻したのは、熱原子X線。

     

    ◆第23話「南海の怒り」大蛸スダール登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:金城哲夫  製作順:14

    ゲスト:石田茂樹(コンパス島・島主)、久保明(第五大平丸・雄三)、高橋紀子(アニタ)

     

    ◆第24話「ゴーガの像」貝獣ゴーガ登場

    監督:野長瀬三摩地  脚本:上原正三  製作順:22

    ゲスト:松下達夫(岩倉孫一郎)、田原久子(アリーン捜査官)

    ※田原久子(現・荒砂ゆき)は『ウルトラマン』「人間標本5・6」の秋川叶子技官も演じている。

    ※アリーンの本名はリャン・ミン。国際文化財保護委員会の秘密捜査官。ミンが覚えていたアーブ国の古い教典の一節は「アランカは罪と共に没し、ゴーガは火の海と共に滅びぬ」。

    ※壺には「街に悪が蔓延り、人々が心をなくした時、ゴーガは蘇る」と書いてあった。

     

    ◆第25話「悪魔ッ子」リリー登場

    監督:梶田興治  原案:熊谷健  脚本:北沢杏子  製作順:3

    ゲスト:小杉義男(魔術師・赤沼)、坂部紀子(リリー)

    ※精神と肉体を合体させるために使われたのは超短波ジアテルミー。

     

    ◆第26話「燃えろ栄光」深海怪獣ピーター登場

    監督:満田かずほ  脚本:千束北男  製作順:19

    ゲスト:工藤堅太郎(相川ジョウ)、穂積隆信(ビル大山)、羽佐間道夫(スポーツ記者)

     

    ◆第27話「206便消滅す」四次元怪獣トドラ登場

    監督:梶田興治  脚本:金城哲夫、山浦弘靖  製作順:4

    ゲスト:桐野洋雄(凶悪犯・オリオン太郎)、八代美紀(スチュワーデス・木村英子)

        小泉博(航空管制官・金子)、伊藤実(航空管制官)、伊藤久哉(206便・飯島機長)

    ※SSTは、フランスの「コンコルド」や旧ソ連の「Tu-144」などが有名。

     

    ◆第28話「あけてくれ!」異次元列車登場

    監督:円谷一  脚本:小山内美江子  製作順:6

    ゲスト:石田茂樹(警視庁公安課・瀬川主任)、柳谷寛(サラリーマン・沢村正吉)、天本英世(友野健二)

    ※異次元列車は約130m、約260t。その正体は小田急電鉄の3100形ロマンスカー「NSE(New Super Express)」。『セブン』「緑の恐怖」でも使用された。

     

    ◇未発表タイトル1「幽霊自動車」幽霊自動車登場

    脚本:金城哲夫、半村良

     

    ◇未発表タイトル2「オイルSOS」怪獣クラプトン登場

    脚本:上原正三

     

    ◇未発表タイトル3「火星のバラ」

    脚本:金城哲夫

     

    ◇未発表タイトル4「キリがない」

    脚本:万福寺百合

     

    ◇未発表タイトル5「バクたる」

    脚本:万福寺百合

     

    ◇未発表タイトル6「ゴロー対スペースモンスター」

    脚本:金城哲夫

     

    ◇未発表タイトル7「ゲロンガ対山椒ラウス」

    脚本:不明

     

    ※未発表タイトルは他にも多く存在する。

     

    【総括】

    ☆監督回数

    円谷:7回、野長瀬:7回、梶田:5回、飯島:3回、中川:3回、満田:2回

    ☆脚本回数

    金城:12回(原案1回)、山田:6回、千束:5回、山浦:3回、上原:2回、北沢:2回、梶田:1回、

    虎見:1回、大伴:1回、野長瀬:1回、小山内:1回、熊谷:(原案1回)

    ☆あれこれ

    ※最高視聴率は第13話「ガラダマ」(3/27)と第14話「東京氷河期」(4/3)で、ともに36.8%を記録。

    ※由利子の愛車は「ダットサンフェアレディー」。淳の愛車は60台前後しか生産されなかった「プリンス・スカイライン・スポーツ」。いずれも名車。パトカーは「トヨペットクラウン」。


    cf.)『ウルトラQ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6654971.html

    [参考]
    DVD『ウルトラQ』©円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラQ


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     1966(昭和41)年、『ウルトラマン』が放送され、絶大な人気を誇ったが、制作が追い付かなくなり、放送続行を断念。番組終了後、東映制作による『キャプテンウルトラ』が約半年間にわたり放送され、その間に『ウルトラセブン』の制作が進められた。


     「敵は宇宙からの侵略者に統一」という方向性が決まり、『ウルトラ警備隊』という企画案が提出されたが、これには巨大ヒーローは登場しない予定であった。

     これに手が加えられ、『ウルトラアイ』として発展。「ウルトラ警備隊」に主人公の「諸星弾」が加わり、ピンチになると「レッドマン」(企画用ダミータイトルだったという)に変身して侵略者と戦う内容に変更された。さらに、商標登録が完了すると『ウルトラセブン』に正式に決定。必殺技の「アイ・スラッガー」は「ウルトラアイ」の名残りでつけられたものである。


     セブンのデザインは、前作『ウルトラマン』同様に成田亨が起用された。スーツアクターは上西弘次。当時29歳で、身長172cm、体重68kg。筋肉質で、典型的な日本人体型。

     ウルトラマンのスーツアクター・古谷敏は高身長でスマートな7等身だったが、上西弘次は5.5等身。成田亨は、体型を極力意識させないよう、セブンの胸や肩にプロテクターを付けるなど意匠を凝らし、見る者の視線をなるべく上半身に集めるよう工夫した。頭部の形も変遷し、メカニカルなものから、甲冑のような形態に至るまで様々なデザイン変更を経て、現在のものに決定したという。

     ウルトラマンのときはカラータイマーを後から勝手に付け足されたことを憤っていたが、セブンではカラータイマーが付け足されることはなかった。劇中では額のビームランプが点滅してエネルギー切れを表現している。

     デザイン段階のスーツの雛形では、背中のラインやアイ・スラッガーの位置や形状が現在のものと異なる。

     因みに、上西弘次は長崎県佐世保市出身。気さくな笑顔が印象的だ。当時の子ども向け情報誌で「尊敬する俳優は三船敏郎」と答えている。

    [参考]
    『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS

     『ウルトラマンネクサス』にはネクサスの対をなす悪の巨人が登場する。

     まずはダークファウスト。変身する斎田リコは主人公・孤門一輝の恋人。実は最初から死んでいた存在であったことが後に判明する、難しい役柄を演じたのは中丸シオン。
     左右非対称のデザインが印象的なダークファウトのモチーフはピエロだ。デザインを担当した丸山浩は「詳しい設定を聞かされておらず、造型段階で女性が変身することを知って、マスクに中性的なイメージを持たせることによって対応した」と語っている。

     次にダークメフィスト。変身する元隊員・溝呂木眞也を演じたのは俊藤光利。後の『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』でのクマノ役としても有名。
     ダークメフィストのモチーフは死神。背骨や肋骨をイメージした白いラインが入っている。デザイン担当の丸山浩は漫画『北斗の拳』に出てくるラオウのように、額が割れているマスクデザインを考案した。
     丸山浩は「メフィストが味方になったときに目を発光させる」つもりだったが、そのアイデアはメフィストツヴァイに受け継がれ、「より凶悪な敵」としてツヴァイの目が赤く発光する設定となった。

     脚本段階では、第三の暗黒巨人が登場していた。その名も「ルシフェル」。酉澤安施が描いたルシフェルのデザイン画では、首の左右にファウストとメフィストのマスクが配置され、映画『ULTRAMAN』に登場したビースト・ザ・ワンの要素も採り入れ背中に突起を持たせている。黒を素体とし全身に赤いラインが走るが、青いラインのバージョンも検討されていたという。残念ながら幻の存在となってしまった。

     最後に登場するダークザギ。変身するのは石堀光彦隊員。演じたのは加藤厚成。後に『ウルトラマンメビウス』でのヒルカワ役や、『ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEO』でのダイル役でもお馴染み。ダークザギは「ウルトラマンノアにライバルがいた方が、イベント展開上分かりやすい」というバンダイの要望で製作された。バンダイ側の提案により、背中のノア・イージスという翼のようなパーツを取って、全身を黒くしたノアに、赤いラインを加え、微調整を施し完成した。設定もノアの対であり、製作もノアがベースだったのだ。まさに「光あるところ、闇あり」である。

    ↓ウルトラマンノア。後に映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』でゼロにウルティメイト・イージスを授けている。


    cf.)『ウルトラマンネクサス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5869472.html

    [参考]
    『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS

     ウルトラマンネクサスのデザインにおける最大の特徴は、その頭部である。穿った見方をするとおかっぱ頭のように見えなくもないこの頭部、これは「日本の兜」をイメージした丸山浩のデザインである。

     突起のある形状は、撮影では危険なため、マスクやスーツの素材には、柔らかい「スキンフレックス」という素材が使われている。また、マスクの覗き穴を、目の下部ではなく、上部に設置し、頭が大きく見えてしまうのを避け、さらに目頭に溝を加えることで、全体のバランスを取っている。耳の部分は造型担当の開米プロ・香西伸介がデザインを強調し大ファンであるエルビス・プレスリーのもみあげに似せたという。

     また、ジュネッスやジュネッスブルーの胸や肩のパーツも、鎧や陣羽織をイメージして作られている。

    IMG_8639
    IMG_8640

     初見は違和感を持たれるようなデザインかもしれないが、何度も見ているうちに、これ以上ない程カッコよく見えてくるものである。


    cf.)『ウルトラマンネクサス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5869472.html

    [参考]
    『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS

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