たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    2020年05月

     5月31日放送の『ULTRAMAN』第8話「真実の幕開け」より。


    ・SEVENの一閃をかわすスクルーダ星人アダド。柔軟性のある体だ。『ウルトラマン』第28話「人間標本5・6」に登場したダダと比べると、ひょろひょろで頭でっかちのダダとは対照的に、筋骨隆々で頭も小さい。

    ・進次郎のパンチも全て見切られている。

    ・2人を翻弄するアダド。強すぎる。

    ・会場に仕掛けられた罠。観客の頭上に落ちてくる照明を連携して回収する。ナイスプレイだ。

    ・ベムラー登場。神出鬼没だ。

    ・会場の天井を破壊。進次郎が受け止め、宙空に投げてスペシウムで破壊した。
    人質となったレナと観客。ひとりと大勢の命、どちらを助けるかというよくある選択。

    ・ベムラーに吹っ飛ばされるSEVEN。今回はあまり良いトコなしだった。無念。

    ・レナを助けようとして乱入するがアダドに殺されるイガル。真犯人は人間だった。より等身大の社会を描こうとする『ULTRAMAN』らしい展開。アダドは星団評議会のエージェントとして潜入捜査をしていた。

    ・諸星「お前のそういうところ」「…気に食わん」
    「嫌いじゃない」と言うかと思いきや、「気に食わん」と来た。あくまで相容れない斜め上の言い回し。

    ウルトラマンショーを観てるような展開から、スッキリしない終わり方へ。
    新時代の『ULTRAMAN』はよりリアル志向に寄せ、現実社会のもどかしさに寄せている。

    cf.)第9話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6302633.html

    cf.)第7話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6198954.html

    [参考]
    TV『ULTRAMAN』TOKYO MX.©TSUBURAYA PRODUCTIONS ©Eiichi Shimizu,Tomohiro Shimoguchi ©ULTRAMAN製作委員会
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     2018年に放送された『ウルトラマンR/B』(ルーブ)は「家族の絆」をテーマにホームコメディ路線を目指した異色作。

     メイン監督は武居正能。シリーズ構成は中野貴雄、約17年振りのシリーズ参加となる武上純希、そして、「第1回円谷プロダクションクリエイティブアワード 金城哲夫賞」大賞受賞の伊藤公志。脚本家チームは計12名に及ぶ。監修は前年に社長に就任した塚越隆行。

     アパレルショップを経営する湊家を中心に据え、兄弟であるカツミとイサミがダブル主人公として2人のウルトラマンに変身する。

     怪獣に対し、2人で戦う姿が卑怯に映らないよう、ウルトラマンとして半人前である素人ウルトラマンとして描かれ、特撮パートにもコメディ要素が意識的に導入された。2人が協力して戦う中でやがてヒーローとして成長していく過程が描かれている。

     また、シリーズ前半の敵である愛染マコトはウルトラマンオーブのファンとして描かれ、湊兄弟がウルトラマンとして落第点であると批判するなど、作品の中で一種のヒーロー論も展開されている。

     シリーズ後半には御剣サキという女性の仇役が登場するが、女性がシリーズを通した敵となるのはウルトラシリーズでは珍しく、これも従来のシリーズとの差別化を目指したものと思われる。

     前作『ジード』(2017)は家族に対し重い設定があり、展開上ハードにならざるを得なかったが、 本作『R/B』は底抜けに明るく、王道とは違った見応えを発揮している。コメディ路線に対し批判的な意見もあったが、現場からは路線変更しない方がいいとの声が挙がり、コミカルな作風を貫いた。


     兄弟ウルトラマンであるロッソとブルのコンセプトは「喋るウルトラマン」。そのため、アフレコ時間が歴代最長に及んだ。

     逆に、2人が合体するウルトラマンルーブのときは、神秘性を強調してあまり喋らない設定となっている。また、劇場版では妹のアサヒがウルトラウーマングリージョとなり、後藤正行がデザインした初のウルトラ女戦士が誕生。兄妹3人が合体するグルーブへと繋がっている。


     異色作なので、観る人によって好き嫌いが分かれやすく論議を呼んだが、ウルトラマンにバリエーションを持たせることに成功し、ひとつの可能性を示した作品である。

    cf.)劇場版についてはこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6244727.html

    cf.)前作『ウルトラマンジード』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6238261.html

    cf.)次作『ウルトラマンタイガ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6253725.html

    [参考]
    Blu-ray『ウルトラマンR/B』©2018円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマンR/B
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     5月30日放送の『ウルトラマンクロニクルZERO&GEED』第21話「これがGEEDの証だ!」は『ウルトラマンジード』(2017)第24話「キボウノカケラ」第25話「GEEDの証」の編集放送。


    ・レイトが戦いに赴くシーン。脚本の安達寛高(乙一)は当初、あっさりと書いていたが、坂本監督が「もっとウェットに書いてほしい」とリクエストされ、何回も書き直しがあったという。撮影中はにわか雨が降り、小澤雄太と長谷部瞳の渾身の演技を一層際立たせている。

    ・ゼロとベリアルアトロシアスの相討ちカット。当初は、「ゼロが決着をつけるべきでは?」という想いもあった坂本監督。決着はジードに譲ったが、ベリアルと因縁のあるゼロ、ウルトラの父、キングにもそれぞれの見せ場を作り、バランスを取った。

    ・ベリアルアトロシアスがビルに押し込まれる破壊カット。完全破壊ではなく、ビルが立ったままの半壊し。こういった破壊のバリエーションも素晴らしい。因みに、夜の決戦にしているのは、第1話を踏襲しているから。

    ・ファンを驚かせた全フュージョンライズ形態登場。これは坂本監督のアイデア。脚本の安達寛高(乙一)は当初、「一斉に分身して戦うんです!」と聞かされたときは本当にどうなることかと思ったという。各形態の力に結び付くウルトラマンたちがリクの呼びかけに応じて力を貸す形で収まった。

    ・ライハとケイの決着。感情のぶつかり合いを表現するために、若干ダーティな立ち回りをした。ここでのライハの型は平手の「長拳」ではなく、中指を突出させて相手の関節にぶつけていく「翻子拳」。山本千尋に、より強いオフェンシブさを求めた。

    ・ベリアルの回顧シーン。映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』(2009)の映像や音楽は配給会社や製作委員会が違うため、権利的に使用が難しく、アーリーベリアルにレイブラッド星人が入り込むカットは新撮。映画とはアングルを変え、正面から描いている。坂本監督によれば、過去の映像を新撮でアップデートする手法は『あしたのジョー2』の矢吹ジョーVS力石徹の戦い的な感じで燃えたという。

    ・精神世界でリクがベリアルを懐柔するシーンは第17話でリクが懐柔されてしまったシーンを受けての逆パターン。ここでも雨を降らし、リクやベリアルの悲壮感を印象付けている。

    ・最後にレイブラッドが抜けてアーリーベリアルに戻る描写は、坂本監督なりのベリアルへの鎮魂歌的な意味もあったのだろう。このシーンが入ることによってベリアルにもひとつの救いがあったことを思うと泣けてくる。

    ・ジードのレッキングバーストで最期を迎えるベリアル。このあと、リクに「さよなら、父さん」と言わせている。ジードのスーツアクター・岩田栄慶はこの一言に物語のすべてが集約されていると語っている。ジードには思い入れが強く、オールアップのスピーチで言葉を詰まらせて大号泣したという。

    ・今回の編集放送ではBGMに「ShOUT!」が使われていた。

    ・ウルトラの父とキングの2ショット。この並びはかなりレア。キングがいう「本来の力はまだ秘められている、無限の可能性が。」という台詞は劇場版に登場するウルティメイトファイナルに繋がっている。

    ・子どもたちがジードごっこをする様子を見て、自分がヒーローになったことを自覚するリク。ドンシャインは、リクのヒーローへの憧れの根拠として作られたキャラクターで、本編でもあまり出番はないが、イベントなどでドンシャイングッズがよく売れたという。因みに、ドンシャインに助けられる女性役は造型製作部のスタッフ。


    今回も教室シーンはなかった。
    2009年から2017年まで、約8年間もの間、ゼロとベリアルの因縁が繰り返されてきたが、本作でベリアルには終止符が打たれることとなった。伏井出ケイの「エンドマーク」の台詞はベリアルに向けての意味もあったのではないだろうか。稀代の悪役・ベリアルに「お疲れさま」と言ってあげたい。
    次回からは『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』の編集放送。


    cf.)『ウルトラマンゼロ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6085844.html
    cf.)『ウルトラマンジード』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6238261.html

    [参考]
    TV『ウルトラマンクロニクル ZERO&GEED』テレビ東京.©TSUBURAYA PRODUCTIONS
    Blu-ray『ウルトラマンジード』©2017円谷プロ
    『映画監督 坂本浩一 全仕事』著:坂本浩一 出版:KANZEN
    You Tube 特爆!チャンネル 【坂本浩一監督登場!】特撮は爆発だ! #235新春SP
    https://www.youtube.com/watch?v=FSLhWrnjQW0&t=3784s
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     2017年に放送された『ウルトラマンジード』はウルトラマンベリアルの息子・ジード(朝倉リク)を主人公とし、ベリアルの最期まで描かれた物語。

     プロデューサーの鶴田幸伸は小説家・乙一にシリーズ構成を要請。乙一の息子がウルトラシリーズにハマっていたことから、オファーが受け入れられた。

     企画当初の仮題は『ウルトラマンゴオ』。防衛隊が登場しないことは決まっていたため、怪獣の情報を収集するグループとして、大学の研究室やサークルの登場が想定されていたが、子どもが憧れる設定にするために秘密基地を拠点とする案が採用された。登場人物の名前はSF作家の名前の捩りが多い。

     メイン監督は坂本浩一。自身が手掛けたゼロとベリアルの初登場作品『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』(2009)から始まった因縁の対決。そのベリアルの最期を自身の手で締めくくることとなり、運命的なものを感じたという。また、『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』(2010)でナオを演じた濱田龍臣が主人公・朝倉リクに抜擢された。

     前作『オーブ』(2016)に引き続き、この『ジード』でも2人のウルトラマンの力を借りることで変身(フュージョンライズ)する設定となっており、『オーブ』では使われなかったウルトラの父やウルトラマンキングの力も使われている。また、それまでゼロが単発で客演することはあったが、テレビシリーズにレギュラーとして参加するのは初となるため、ゼロの物語でもある。

     作品の根底に「父殺し」という暗い設定があるので、明るいテイストの作品づくりが目指された。主人公・リクをポジティブな性格にし、その性格を引き立てるため、相棒のペガッサ星人・ペガには後ろ向きな言動をさせている。また、『ウルトラセブン』(1967)50周年の年でもあったため、登場する宇宙人は『セブン』から選ばれた。

     ジードのデザインは後藤正行が担当。最初はベリアル要素が強すぎると、ヒーローとして成立しないのではないかと不安だったが、思い切ってベリアル要素を入れ、初代ウルトラマンタイプの基本デザインに禍々しい特徴を組み込んだという。ベリアルと似て非なる存在であることを示すため、目の割れ目の方向を逆さにし、色を青とした。牙のように見える口にも拘ったという。ファイトスタイルも荒々しさが追究された。

     坂本監督は当初、ベリアルとの決着はゼロが付けるべきでは、という想いもあった。しかし、小山ゆうのボクシング漫画『がんばれ元気』(1976)を参考に、シリーズ全体を通してジードの成長を説得力ある形で描き、ジードが世代を超えてベリアルに引導を渡す、という決着へ上手く導いた。

     商戦も好調で、「1年に1作と映画1本」というニュージェネレーションの流れを続く『R/B』(2018)へと引き継ぐこととなる。

    cf.)前作『ウルトラマンオーブ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6231535.html

    cf.)次作『ウルトラマンR/B』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6244727.html

    [参考]
    Blu-ray『ウルトラマンジード』©2017円谷プロ
    『映画監督 坂本浩一 全仕事』著:坂本浩一 出版:KANZEN
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマンジード
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     2016年に放送された『ウルトラマンオーブ』は「斜め上を目指せ」をキーワードに、従来の王道路線から一線を画し、独創性を重視した作品として製作された。 

     『ウルトラマンギンガ』(2013)以降、テレビシリーズは「ウルトラマン列伝」および「新ウルトラマン列伝」の番組枠内での位置づけだったのに対し、本作は単独でタイトルを掲げての放送が実現。放送話数も増え、全25話となっている。

     メイン監督は前作『エックス』(2015)に引き続き田口清隆。アベユーイチ、市野龍一、冨田卓、武居正能も監督として名を連ねている。脚本陣は全13名と多く、シリーズ構成は中野貴雄と小林雄次。前作までアシスタントプロデューサーだった鶴田幸伸が初プロデュースを手掛ける。

     ウルトラマンオーブ最大の特徴は、歴代のウルトラマン2人の力を借りて変身することである。企画当初は単純に2人のウルトラマンが合体変身するだけであったが、会議の中で、「では変身するそもそもの素体はどういうものなのか?」という疑問が生まれ、素体となるオーブオリジンが何らかの理由で力を失ってしまった、という設定となった。これにより、物語の縦軸に「本来の自分を取り戻す」というテーマが据えられることになる。プロデューサーの鶴田幸伸は「自分が何者だと言い切れる人は案外いない」と語っており、オーブオリジンとなる第17話までは、オーブに「ウルトラマン」と名乗らせていない。

     主人公のクレナイ・ガイは防衛隊に所属しないハードボイルドな風来坊という設定。これはシリーズ構成の中野貴雄の意向が強く、『セブン』(1967)の主人公モロボシ・ダンをはじめ、自身が子どもの頃のヒーローは流れ者が多かったから。また、ライバルのジャグラス・ジャグラーも「風来坊には好敵手がつきもの」という理由から中野貴雄が提案した。レギュラーメンバーに関しては当初は少年探偵団という案もあったが、怪奇現象などの調査団・SSPが設定された。

     オーブのデザインは後藤正行が担当。

     初期デザインでは、フュージョンアップ4形態が先行して描かれていたが、決定稿ではオーブオリジンが最初にデザインされ、そこから派生して各フュージョンアップ形態が描かれた。


     初代ウルトラマンを基本デザインとし、従来のパワーアップ形態は要素が追加され複雑化していくところを、オーブオリジンに関しては要素を削ぎ落し、よりシンプルでスタイリッシュなデザインとなった。アクションに関しても、初代ウルトラマンを意識してやや野生的なスタイルに寄せている。

     ジャグラー魔人態のデザインも後藤正行が担当。太陽のイメージを持つウルトラマンに対して月をイメージしており、ヴェネツィアの月の面と西洋甲冑、そして忍者をモチーフとしてデザインがまとめられた。

     因みに、ジャグラーは2020年放送の『ウルトラマンゼット』では防衛隊の隊長役として再登場を果たすこととなる。

    cf.)『ウルトラマンゼット』第5話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6593557.html


     本作は『スターウォーズ』シリーズのように、ガイとジャグラーの因縁を軸に置いた「エピソード10構想」が存在し、その中には映像化されていないストーリーも含まれている。『THE ORIGIN SAGA』(2016)がエピソード1、テレビシリーズがエピソード6、劇場版がエピソード7、『ウルトラファイトオーブ』(2017)がエピソード9に当たる。

    cf.)エピソード10構想についてはこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/7233516.html

     従来の殻を破るべく設けられた独自の設定と壮大な世界観を持つ本作は多くのファンを獲得し、ニュージェネレーションの中でも高い人気を誇っている。

    cf.)各キャラクターの由来や設定についてはこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6077982.html

    cf.)オープニング演出についてはこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5929767.html

    cf.)オーブオリジン誕生秘話についてはこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5929276.html

    cf.)前作『ウルトラマンエックス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6227759.html

    cf.)次作『ウルトラマンジード』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6238261.html

    [参考]
    Blu-ray『ウルトラマンオーブ』©2016円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマンオーブ
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