たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    2020年05月

     5月24日放送の『ULTRAMAN』第7話「秘められた想い」より。


    ・ブラックキングの尻尾で薙ぎ払われる進次郎。強烈な一撃。

    ・倒れたところに容赦ないブラックキングのパンチ。

    ・放り投げられた先には親子が。「危ない!」と思った次の瞬間、空中に浮遊していた。見上げる諸星。

    ・オープニングでも使われている突進カット。カッコいい。

    ・首を一閃。スライスハンドのオマージュ技か。

     昭和シリーズではよく行われていた首切りだが、このご時勢ではなかなか難しくなってきた。
    原典の『帰ってきたウルトラマン』(1971)第38話「ウルトラの星 光る時」ではスライスハンドのとき、背景を赤くして血は吹き出ない演出だったが、今回は青空に真っ赤な血を吹き出すカットで余計ショッキングな出来栄えに。因みに、当時の視聴率はハヤタとダンの共演が話題を呼び29%にまで上がった。

    ・ブラックキング出現に関して裏で手を引いていたのは井出とジャックだった。

    ・レナは実はウルトラマンが好きではなかったことが判明。生まれたときに、ウルトラマンの戦いに巻き込まれ母が倒壊した病院の下敷きになったという。

    ・事件の裏で暗躍するアダド。その真意は何か。

    果たして進次郎はレナを守ることが出来るのか。

    cf.)第8話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6251359.html

    cf.)第6話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6143819.html

    [参考]
    TV『ULTRAMAN』TOKYO MX.©TSUBURAYA PRODUCTIONS ©Eiichi Shimizu,Tomohiro Shimoguchi ©ULTRAMAN製作委員会

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     『ウルトラマンメビウス』(2006)第33話「青い火の女」は人魂怪獣フェミゴン(フェミゴンフレイム)が登場するテッペイ回。脚本は長谷川圭一。監督は小原直樹。特技監督は菊池雄一。

    ミライの正体がウルトラマンメビウスであることが明かされた後でしかできない展開が模索された。
    人間として倒すわけにはいかない怪獣が現れたときどうするのか、そのときウルトラマンは?
    という立場の違いから来るジレンマを描いたエピソード。

    ・霊媒師を演じたのは赤星昇一郎。お笑いトリオ「怪物ランド」として活動していた時期もある。
    平成ウルトラシリーズの常連で、
    『ティガ』(1996)第27話「オビコを見た!」のオビコ役、
    『ガイア』(1998)第50話「地球の叫び」の幹部役、
    『平成セブン1999』(1999)第2話「空飛ぶ大鉄塊」の辺見芳哉 / キュルウ星人役、
    『コスモス』(2001)第38話「オヤジ星人」のベリル星人役、
    『マックス』(2005)第20話「怪獣漂流」の住職等、第29話「怪獣は何故現れるのか」の上田耕生役
    『オーブ』(2016)第22話「地図になりカフェ」のブラック店長(指令)役を演じている。
    他にも、『仮面ライダーウィザード』(2013)第17話の占い師 / マンティコア役、戦隊シリーズやメタルヒーローシリーズへの出演も多い。

    ・フェミゴンに憑りつかれてしまうタカムラ・ミサを演じたのは斉藤麻衣。
    映画『ウルトラマンティガ・ダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』(1999)の七瀬リサ役でデビュー。
    映画『ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET』(2002)と『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE』(2003)のシャウ役、
    『ウルトラQ dark fantasy』(2003)第13話「影の侵略者」の亜乃留役、
    『ウルトラマンマックス』(2005)第28話「邪悪襲来」のリリカ役、
    と、こちらも平成ウルトラシリーズの常連。
    宇宙人役が多い中で、ミサ役のときは「今度は人間ですね」と喜んだという。
    『仮面ライダーファイズ』(2005)では木村沙耶役で仮面ライダーデルタへの変身を果たしている。
    しばらく活動休止していたようだが、今はナレーター、アナウンスなど、声の仕事を中心に受けているそうだ。できることならいつの日かまたウルトラシリーズに復帰してほしい。

    ・フェミゴンフレイム。迫力あるコンビナート大火災シーン。炎を吐くのではなく、炎を飲み込んでエネルギーにする描写が斬新。制約が多い中、特撮班が頑張って見応えのある映像が出来た。この着ぐるみは後の『ウルトラ銀河伝説』のブラックキングに改造され、今は残っていないらしい。
    因みに、『帰ってきたウルトラマン』(1971)当時のフェミゴンはキングザウルス三世の流用。頭部に角を抜いた跡が残っている。また、当時は女性隊員の丘隊員に憑依。「フェミ」とはフェミニズムから取ったのだろう。今回も女性に憑りついたが、シンクロ能力が当時よりも高く、体に受けた攻撃が直接憑依体の人間にも反映されてしまう特徴がある。

    ・作業員を助けるべくフェミゴンフレイムにメビュームシュートを撃とうとするが、テッペイの一言で思い留まる。

    ・「人間として彼女を見捨てることはできない!」と言い放つテッペイ。
    「人間として」という言葉がミライにとっては「お前は人間じゃない」という意味に聞こえるキツイ言葉。物語終盤で正体がバレるセオリーを破り、中盤で正体がバレてしまうこの『メビウス』。この言葉は『メビウス』だからこそ破壊力のある言葉となった。
    こういった軋轢を乗り越え、正体がバレたあとでも仲間たちとの友情がさらに深まっていく。

    ・自分の無力さに打ちひしがれるテッペイと屋上で話すサコミズ隊長。
    「どんな結果が待っていようと、あきらめず、最後の最後まで精一杯頑張る。人の命を守る仕事っていうのは、そういうことじゃないのかなぁ。」
    サコミズ隊長を演じているのは田中実。
    『ゴジラ×メカゴジラ』(2002)の警備の隊員役、
    『仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーアクセル』(2011)相模広志 / コマンダー・ドーパント役も演じている。
    2011年、44歳の若さで原因不明の自殺を遂げている。穏やかな語り口調で、魅力ある俳優だっただけに、実に惜しい。

    ・ミライの協力を得て開発したスピリット・セパレーターを撃つテッペイ。良い表情をしている。

    ・メビュームシュートを放つメビウス。

    ・ミサは無事だったが、フェミゴンに憑りつかれてからの記憶を失い、彼氏のもとへ。
    テッペイの淡い恋心は青空の彼方に散った。雲の広がり具合と空の青さがちょうど良く、物語を爽やかな味わいで終わらせることに成功している。

    テッペイ役を演じたのは内野謙太。近年では『仮面ライダーゼロワン』(2019)第3話での一貫ニギロー役が記憶に新しい。『メビウス』から10年以上経っているのにまったく老けていないという印象だった。またウルトラシリーズで再演してほしい。


    cf.)『ウルトラマンメビウス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6016964.html

    [参考]
    DVD『ウルトラマンメビウス』©2006円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/赤星昇一郎
    https://ja.wikipedia.org/wiki/斉藤麻衣
    https://ja.wikipedia.org/wiki/田中実
    https://ja.wikipedia.org/wiki/内野謙太
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     『ウルトラマンネクサス』(2004)で西条凪役を演じた佐藤康恵。『牙狼〈GARO〉』(2005)第16・18・19話に出演していた。 役名は邪美(じゃび)。主人公の鋼牙の幼馴染で魔戒法師。凪と同じでツンツンしているが、ツンは凪よりもマイルド。むしろ鋼牙の幼馴染ということでデレの方が垣間見える印象だった。

     バレエで培った柔軟性を生かしたアクションや、旗を使ったアクションにも挑戦しており、物語の進行にとって重要な役どころを演じている。敵の不意打ちを食らってあっさりと爆散。退場してしまうが、実は生きていたことが後のシリーズで判明する。

    因みに、佐藤康恵は『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』(2010)でラン・ナオ兄弟の母親・ミナ役を演じている。


    cf.)『ウルトラマンネクサス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5869472.html

    [参考]
    DVD『牙狼〈GARO〉』©ProjectGARO
    https://ja.wikipedia.org/wiki/佐藤康恵
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     『ウルトラマンタイガ』(2019)で霧崎=トレギア役を演じた七瀬公。『今日から俺は!!』(2018)第4話に少しだけ登場していた。恐喝をはたらく不良役である。

    トレギアはこんなところでも悪事に手を染めていた。
    七瀬公は他にも不良系の役を演じている。アイドルが好きで、ジャニーズ事務所を受けた際は最終で落ちたそうだ。Sexy Zoneのバックダンサーとして踊ったこともあるという。ドラマ『チア☆ドル』(2015)で俳優デビュー。

    因みに、一緒に映っている青い服の男子は『仮面ライダーウィザード』(2012)で奈良瞬平役を演じた戸塚純貴である。『今日から俺は!!』は東映作品なので、仮面ライダー俳優が他にも登場している。

    [参考]
    DVD『今日から俺は!!』©東映
    https://ja.wikipedia.org/wiki/七瀬公
    https://ja.wikipedia.org/wiki/戸塚純貴
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     『ウルトラマンマックス』(2005)第15話「第三番惑星の奇跡」は完全生命体イフが登場する三池崇史監督回。脚本はNAKA雅MURA。

    街中に落ちてきた白い物体。DASHが焼き払おうと攻撃したら、同じ攻撃で反撃してきた。攻撃すればする程、その攻撃を吸収し強くなる。マックスの必殺技マクシウムカノンで一度は爆散するが再生、マクシウムカノンで反撃してきた。ミズキが盲目の少女・アッコのために守ろうとした公会堂も破壊されてしまう。

    ・防災頭巾をかぶって炎に包まれた街を泣きながら歩くアッコ。まるで空襲の後の焼け野原だ。戦争を想起させる絵作り。

    ・十字架が無数に存在する引きのカット。撮影では実際に火が使われており、子役もよく頑張ったなと思う。アッコを演じたのは佐々木麻緒。三池崇史監督の作品によく登場しており、監督から信頼される名子役。この回では涙をたくさん流し、実にいい表情をしている。舞台『おしん』(2008)ではおしん役を演じている。2012年以降、出演歴がないので引退したのではないかと思われる。

    ・イフの前でフルートを吹くアッコ。曲はショパンの練習曲作品10-3「別れの曲」。ここの佐々木麻緒の表情も絶妙。

    ・この回はミズキの回でもある。イフに一度向けた銃を下ろし、見つめるミズキ。
    三池崇史監督の演技指導も熱がこもったシーン。「結論を出さないで」という監督のオーダーに対し、ミズキを演じた長谷部瞳もそれに応えている。因みに長谷部瞳は『ウルトラマンジード』(2017)で伊賀栗レイトの妻・伊賀栗ルミナ役を演じている。また、『烈車戦隊トッキュウジャー』(2014)で野々村彩香役も演じた。CMに出演する旅に「あの美女は誰?」と問い合わせが殺到する「CM美女」と呼ばれていた。

    ・イフは楽器を身に纏い、マックスに誘導され宇宙へ。月の近くに光っているのはウルトラの星だろうか。もしウルトラの星だとすると、イフの行き先は宇宙の大海原ではなくウルトラの星なのかもしれない。因みに、イフの胸には小さなハートの意匠があしらわれている。

    ・「攻撃には攻撃。音楽には音楽か。世界は美しい。」ヒジカタ隊長の名台詞。

    ・DVDには特典映像としてもう一つの結末が収録されている。三池監督らしい遊び心で作られた。
    アッコとミズキが乗ったダッシュアルファを落としてしまうマックス。そのあとイフの唸り声が。

     サブタイトルは『ウルトラセブン』(1967)第43話「第四惑星の悪夢」にインスパイアされたものだろうが、内容的にはあまり関係がない。内容でいえば、『セブン』第26話「超兵器R1号」が想起される。ギエロン星獣は強さを増すわけでないが、彼も再生怪獣だった。ダンの名台詞「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」は当時の米ソ間の軍拡競争が背景にあると言われているが、それは今も続き、日本も憎しみの連鎖からは脱却できていない。「すべての武器を楽器に」と言ったのは喜納昌吉だったが、今作はそれを体現した作品となった。涙なしでは観られない1話である。


    cf.)『ウルトラマンマックス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5997988.html

    [参考]
    DVD『ウルトラマンマックス』©2005円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/長谷部瞳
    https://ja.wikipedia.org/wiki/佐々木麻緒
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