たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    2020年05月


     1968(昭和43)年に放送された『怪奇大作戦』はウルトラシリーズではないが、円谷プロが製作した特撮テレビドラマである。

     SRI(Science Research Institute、科学捜査研究所)のメンバーが、謎の科学犯罪を解明していく物語。科学犯罪をリアルに表現すべく、光学合成などの特撮技術が効果的に用いられている。殺人事件を描いたものが多く、陰惨でグロテスクな描写もある。これは当時の「妖怪ブーム」が影響しており、「人が溶ける」といったショッキングなシーンで視聴率が取れるだろうというTBS側の提案もあったという。

     メインライターは上原正三。被爆や汚職、戦争による負の遺産、といった重いテーマが犯人の動機に絡んでいる回が多く、社会に疑問を投げかける作風が特徴。牧史郎を演じた故・岸田森の魅力も相俟って、今なお根強い人気を保っている。2007年には『怪奇大作戦 セカンドファイル』、2013年には『怪奇大作戦 ミステリー・ファイル』としてそれぞれリメイクされている。

    cf.)円谷プロの前作『ウルトラセブン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6375058.html

    cf.)岸田森出演の次作ウルトラシリーズ『帰ってきたウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6315068.html

    [参考]
    DVD『怪奇大作戦』©1968円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/怪奇大作戦
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     1996年に発売されたOVA『ウルトラマン超闘士激伝』は、1993年から1997年まで『コミックボンボン』(講談社)で連載された同名漫画が原作。もとはバンダイから発売されたガシャポンを中心とした玩具企画から始まった。2014年からは『ガシャポンワールド』で新章が連載されている。


     原作は磋川竜(三条陸)、作画は栗原仁。ウルトラ戦士や怪獣・宇宙人たちが装鉄鋼(メタルブレスト)と呼ばれる鎧を身に着け、「闘士(ファイター)」となって闘いを繰り広げる。物語は「メフィラス大魔王編」「ヤプール編」「ゴーデス編」「エンペラ星人編」の4部構成。その後、新シリーズ『ウルトラマン超闘士鎧伝』へ移行し、第1弾「エンペラ星人編(ウルトラクロス編)」と第2弾「ダークベンゼン編」を展開した。


     90年代当時はSD(スーパーデフォルメ)ヒーローが流行しており、『SDガンダム』や『仮面ライダーSD』などの作品が多数生み出されていた。


     OVA版は時系列的にゴーデス編終了後からエンペラ星人編の間に位置付けられており、それまでウルトラシリーズの現像を担当していた東京現像所が携わる最後のウルトラ作品となった(本作以降はIMAGICA)。2014年にDVD版が限定発売されている。怪彗星ツイフォンが彗星戦神ツイフォンとなって襲来し、ウルトラマンとメフィラス大魔王の記念試合に乱入する、という内容。


     過去作の防衛チームが混合チームとして存在。戦闘機などの防衛メカがロボット変形したり、ウルトラ戦士の鎧に変形したりもする、ユニークな設定。アニメ作品ならではの戦闘表現が見どころである。



    [参考]
    DVD『ウルトラマン超闘士激伝』©円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマン超闘士激伝
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     2017年6月に放送された『怪獣倶楽部~空想特撮青春記~』は毎日放送が製作し深夜枠のテレビドラマ。TBS系列で放送された。全4話からなる。
     
      カタログ誌『まんだらけZENBU』(株式会社まんだらけ発行)に連載の中島紳介『PUFFと怪獣倶楽部の時代』を元ネタに、特撮同人誌『怪獣倶楽部』を作った同人サークルを描く。

     「怪獣倶楽部」は作家・竹内博が創設した実在のサークルで、1970年代、ウルトラシリーズを始めとする怪獣特撮ものが「子ども向け番組」という考えが支配的だった時代に、怪獣や宇宙人などの魅力を本気で評論し、世に啓蒙しようとした青年たちの物語である。ドラマのストーリーは基本的にフィクション的要素が多めで登場人物も全員架空の人物である。


     監督は住田崇、青山貴洋。脚本は吹原幸太。企画・構成・脚本協力の酒井健作は『ウルトラゾーン』(2011)や『ウルトラ怪獣散歩』(2015)も手掛けている。主人公の大学生・リョウタ役に本郷奏多を据え、特撮趣味と恋愛の間で揺れ動く青春模様を、ウルトラ作品へのオマージュカットを絡めてコミカルに描いている。

    cf.)故・吹原幸太についてはこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6267186.html



     本作で題材とされているのは『ウルトラマン』(1966)最終話「さらばウルトラマン」、『ウルトラセブン』(1967)第8話「狙われた街」、第39・40話「セブン暗殺計画」、第48・49話「史上最大の侵略」。ロケ地も多摩川土手や宿河原堰堤、大蔵東名高速下といったウルトラ作品で使われた場所が度々登場する。怪獣愛に溢れた作品である。

    cf.)『ウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6642931.html

    cf.)『ウルトラセブン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6375058.html

    [参考]
    Blu-ray『怪獣倶楽部~空想特撮青春記~』©『怪獣倶楽部』プロジェクト
    https://ja.wikipedia.org/wiki/怪獣倶楽部~空想特撮青春記~
    https://ja.wikipedia.org/wiki/酒井健作
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     『ネオ・ウルトラQ』(2013)は有料放送局WOWOWで放送された特撮番組で、『ウルトラQ』(1966)の続編的作品。

     2004年に放送されたリメイク作品『ウルトラQ dark fantasy』とは異なり、「円谷プロ×WOWOW ウルトラ三大プロジェクト」の一環として企画され、『Q』のセカンドシーズンというコンセプトのもと、製作された。

     プロデューサーは米村宏、北浦宏之、井上衛。円谷プロの米村宏とWOWOWの北浦宏之、井上衛との間で、2009年頃から「何か新作はできないか」と企画自体が温められていた。

      監督は石井岳龍、田口清隆、入江悠、中井庸友。それぞれ3本ずつ担当し、全12話となった。田口監督のみ、円谷プロ側からの推薦での抜擢。他の監督陣が「現代の新しい『Q』」を目指したのに対し、田口監督は「従来の『Q』」の延長上を目指した。田口監督が「『ウルトラQ』らしさ」を担保したため、シリーズ全体のバランスが保てたという。

     製作プロダクションのコギトワークスは関友彦といながききよたかが立ち上げた映画製作を中心としたクリエーターカンパニー。関友彦は製作スタッフとして『海猿』(2003)や『蟲師』(2005)にも関わっている。脚本はいながききよたかがメインライターとして全話に関わっている。山本あかり、加藤綾子はいながきとの共同脚本として数話参加。巨大怪獣はほとんど登場せず、さほど大きくないクリーチャーや怪物、アンドロイドなどを絡めた事件を描いている。プロットは24本ほど存在し、全体のバランスを考えた上で12本に絞られていった。当初は最終話「ホミニス・ディグニターティ」は存在していなかったが、プロットの調整が行われる中で、追加となったようだ。逆に、調整が行われる中で姿を消したプロットもある。少年の暴力性・破壊衝動を描いた『死に至らない病』は12本の最終プロットに残っており、登場する怪獣・コボルのデザインも作られたが、内容がハードに過ぎたためか、破棄されている。


     メインキャストは原典の『Q』を踏襲して3名。心理カウンセラーの南風原仁(田辺誠一)、ライターの渡良瀬絵美子(高梨臨)、バーのマスター・白山正平(尾上寛之)。3人が登場しない回もあり、準レギュラーの屋島教授(島田雅彦)なども登場する。

     それぞれが個性際立つ内容の12本である。令和となった今、新たに作られることはあるのだろうか。

    [参考]
    DVD『ネオ・ウルトラQ』©2013円谷プロ・WOWOW
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ネオ・ウルトラQ
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     2020年6月20日(土)放送開始予定に『ウルトラマンゼット』のキャストがまたひとり発表された。

     地球防衛軍日本支部・怪獣研究センター生化学研究部所属の青年、カブラギ・シンヤ。 とある理由で寄生生物セレブロの宿主となってしまう。セレブロは非常に高い知能を持つが、肉体が脆弱なため、常に他の生命体に寄生している。行動原理は「面白いかどうか」であり、ゲーム感覚で悪事を働く恐ろしい存在。ハルキと同型のウルトラゼットライザーを手にし、独自に作り出した怪獣メダルを使って暗躍していく。宇宙語で「キエテ カレカレータ」(私は良い気分・的な意味)というのが口癖。
    演じるのは野田理人。
    『仮面ライダージオウ』(2018)第33・34話で鼓屋ツトム役を演じている。


    本人コメント
    「この度『ウルトラマンZ』に出演させていただきます野田理人です。
    今作のヴィラン、カブラギ シンヤ/セレブロ役を演じます。
    ヒーローとは相反する目的、野望に欲深く突き進んでいく姿を色々な角度から覗き見していただければなと思います。
    最高の監督陣、スタッフ、キャストが揃いました!
    昨今、様々な事が僕達の周りで起きている今の時代だからこそ日本が誇る”ヒーロー”が必要です。
    観てくださる全ての方々と一緒に『ウルトラマンZ』を盛り上げていきたいと思ってますので、皆さん存分に楽しんで下さい!
    キエテ カレカレータ…」

    カブラギ・シンヤ。『ネクサス』(2004)に登場する溝呂木眞也と語感が似ている。。。また、『ウルトラマン』第2話「侵略者を撃て」でイデ隊員が披露した「キエテ コシ キレキレテ」(僕、君、友達)以来、新たな宇宙語が披露されたことになる。

    [参考]
    ウルトラマンZ/劇場版ウルトラマンタイガ/ウルクロ公式Twitter(@ultraman_series)
    https://ja.wikipedia.org/wiki/仮面ライダージオウ
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