たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    2020年06月

     『ウルトラマンレオ』(1974)第15話「くらやみ殺法!闘魂の一撃」はフリップ星人登場回。レオが視覚を封じて闘った回でもある。脚本は田口成光。監督は外山徹。特撮監督は大木淳。


    ・分身宇宙人フリップ星人。バルタン星人のように分身の術を駆使する。声もバルタン星人の早回しアレンジ。一説にはバルタン星人の遠い親戚にあたるのではないかとも言われている。デザイン(巨大化時)は大澤哲三。

    ・自分の道着を洗ってくれていると勘違いして声を掛けたゲンだが、百子が洗っていたのは津山という男の道着だった。

    ・喫茶店でトオル・カオルと一緒にデザートを食べているゲン。トオルが開いている学年誌には「レオはあらしの日に生まれた!」と書かれており、レオの出身がL77星であることがゲンの口から語られる。ポロッと情報を開示してしまうゲン。トオルから「なんでそんなこと知っているの?」と突っ込まれてもおかしくなかった。因みに、この喫茶店で流れているのは森山良子の「この広い野原いっぱい」。

    ・津山青年が待ち合わせしていたのは百子だった。髪型も服装も気を遣った印象の百子。これはもしや?と思わせるシーン。

    ・等身大で襲い来るフリップ星人。フリップ星人はマグマ星人の指示で通り魔を繰り返していたという裏設定もある。

    ・津山青年は盲目ながらも、分身したフリップ星人の攻撃を見切って退けてみせる。

    ・黒潮流・空手野外道場。実は津山は沈没してしまった黒潮島の生き残りだった。ダンの命令で津山に心眼を習うよう言われて来たゲンだが、百子に近づいた男へのジェラシーやプライドが邪魔して素直に習わずにやり過ごしてしまう。

    ・再びフリップ星人等身大が登場。ロケ場所は多摩川五本松。

    ・隊員は分身に翻弄され、川に投げられたり、1人は殺されてしまう。

    ・ダンの杖に仕込まれた銃が火を噴く。ポンポン砲はアナログではあるが、やはり味があって良い。
    「身勝手な理由で教えを聞かないことこそ恥ずべきことじゃないのか?」とゲンに説教するダン。脚本の田口成光によると、この台詞は「聞くは一時の恥、聞かぬは末代の恥」という諺からの発想。大切にしている言葉のひとつだそうだ。

    ・飛んできた紙飛行機をキャッチする津山。演じているのは潮哲也(うしおてつや)。ピー・プロダクションの『快傑ライオン丸』(1972)で主人公・獅子丸を演じたことで有名。

    ・スポ根展開イベント発生。今回は目を閉じたまま飛んできたボールをキャッチするという至難の技。ゲンに当たっているのはおそらく本物のソフトボール。痛そうだ。

    ・猛に練習につきあってもらい、ついにボールをジャンプキャッチするゲン。

    ・フリップ星人が再び現れた。声だけ聴くと本当にバルタンの親戚のようだ。顔だけ見るとネズミかゾウがモチーフなのではないかと思える。

    ・戦闘機からの主観カット。こういったひと工夫がいい。

    ・まさかの泡攻撃!

    ・泡だらけの顔になるレオ。強制的に視覚を封じられる。誇り高き獅子のような顔が台無しだ。だが、心眼を思い出す。

    ・エネルギー光球。光線技の少ないレオだが、たまに放つ光線技が意外と強かったりする。フリップ星人は爆散。

    ・殺された隊員に花を手向け、多摩川五本松で地球を守る誓いを新たにするダンとゲン。夕陽が赤みが非常に良い。

     『ウルトラマンゼット』(2020)第2話でレオの力も含まれているアルファエッジが心眼を使ってネロンガに一撃入れたのは、この回があってこそ。そう、ウルトラの歴史は絶え間ない歴代戦士たちの積み重ねなのだ。

    cf.)『ウルトラマンゼット』第2話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6433016.html

    cf.)『ウルトラマンレオ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5936832.html

    [参考]
    DVD『ウルトラマンレオ』©1974円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマンレオの登場怪獣
    https://ja.wikipedia.org/wiki/潮哲也
    にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
    にほんブログ村

    PVアクセスランキング にほんブログ村

     6月29日(日)放送の『ULTRAMAN』第12話「エースキラー」より。

    ・北斗を科特隊には入れないものの、エースキラーの居場所情報を与えるエド。体よく利用しようという魂胆か。

    ・12年前の航空機事故の搭乗者リストに北斗一家の名前が。おそらく北斗の父はミツル、母はカオリ。

    ・SEVENに斬られた左腕の代わりとなる新品パーツを取って、ヤプールの制止を聞かずに出発してしまう北斗。

    ・アジトでのエースキラー。悪役の雰囲気たっぷりだ。

    ・科特隊に助けを求めて訪れるヤプール。12年前の航空機事故の実行犯はエースキラーであり、ベムラーはそれを阻止しようとしていたこと。黒幕は星団評議会であること。ヤプール自身もその標的とされていることなどが明かされた。

    ・森の中にあるエースキラーのアジト。『ウルトラマンエース』第4話「3億年超獣出現!」で炎上する久里虫太郎の館を彷彿とさせる。

    ・SEVENがドアノブを捻った途端に爆発!エースキラーの罠だった。

    ・SEVENは爆発の衝撃でボロボロ。駆け付けた進次郎=ULTRAMANもエースキラーの銃で吹っ飛ばされる。

    ・倒れたところに何発も食らってダウンする進次郎。貫通こそしないものの、SUITも相当なダメージ。

    ・ネペンテス星人。頭部が花の蕾のようになっており、植物系の宇宙人のようだ。デザインは一般公募されたものを、清水栄一により新たに描き起こされたもの。

    ・ネペンテス星人の蔦によって十字架に磔にされたような体勢になるULTRAMANとSEVEN。
    『ウルトラマンエース』第13話「死刑!ウルトラ5兄弟」のゴルゴダ星での4兄弟磔シーンのオマージュ。二人を餌にACEを誘うエースキラー。この展開も原典を踏襲している。
    原典のエースキラーのデザインは鈴木儀雄が担当。

    ・北斗の回想シーン。宇宙人であるという夕子が泣いている。

    ・遠巻きに様子を見ていたが、ついにACEとして闘いに出る北斗。


     果たして北斗は勝てるのだろうか。

    cf.)第11話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6394058.html

    [参考]
    TV『ULTRAMAN』TOKYO MX.©TSUBURAYA PRODUCTIONS ©Eiichi Shimizu,Tomohiro Shimoguchi ©ULTRAMAN製作委員会
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ULTRAMAN(漫画)
    にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
    にほんブログ村

    PVアクセスランキング にほんブログ村

     『帰ってきたウルトラマン』第2話「タッコング大逆襲」はヒーローが変身不能に陥るというフォーマットを生み出した回。


    ・MATに入隊した郷。剣道では上野隊員や丘隊員を負かし、柔道では南隊員を負かし、射撃では岸田隊員を負かす。ウルトラマンの超能力を体得してしまった郷は常人の能力を超えてしまい、慢心する。

    ・タッコング出現。丸い体と小さい顔、短い手足が非常にかわいい。尻尾の形もユーモラスだ。スーツクターは遠矢孝信。デザインは池谷仙克。中に人が入っていると思わせないように意識したという。造型は安丸信行。

    ・作戦を無視し、南隊員の制止も聞かず勝手に攻撃を始めてしまう郷。

    ・作戦は失敗し、南隊員は怪我をしてしまう。

    ・「ウルトラマンになれ!」と言っても何も起こらない。

    ・責任を被ろうとする南隊員だが、郷の勝手な判断だったことがバレ、加藤隊長は郷に解雇を言い渡す。

    ・アキの洋服店に寄り、坂田自動車工場に戻る郷。しかし、坂田は郷を突き放す。

    ・人間・郷秀樹として全力を尽くさなければいけなかったことに気づき、反省する郷。

    ・タッコングが再び現れる。オイルが流れるパイプを破壊する。

    ・オイルプラントを襲う。炎に包まれる工場。『ウルトラマン』(1966)第13話「オイルSOS」を想起させる、画面が炎で埋まる程の危険な特撮。

    ・破壊された箇所から原油が漏れる描写も素晴らしい。

    ・現場作業員と南隊員を助けに奮闘する郷。立ち上る炎を上着で消そうとしていると、光が訪れ、ウルトラマンに変身。作業員たちを助けるカットがないが、そこは安全な場所に彼らを置いたシーンを想像で補うしかない。

    ・口から水流を噴射するタッコング。

    ・スペシウム光線が命中。タッコングの一か所から火花がプシューと噴き出してから爆散する。爆散前のひと工夫が嬉しい。

    ・MATに復帰できた郷。坂田も一緒に流星2号を作りたいと言ってくれた。MATがオフの日は自動車工場に来れることに。アキが差し出してくれたハンカチで涙を拭う郷。

     以降のウルトラシリーズで、人間がウルトラマンの力を借りて変身する作品においては、この慢心→変身不能→改心→変身というフォーマットがしばしば使われるようになった。

    cf.)『ウルトラマンダイナ』の変身不能回はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6682150.html

    cf.)『ウルトラマンコスモス』の変身不能回はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6751477.html

    cf.)『ウルトラマンマックス』の変身不能回はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6669311.html

    cf.)『ウルトラマンゼット』の変身不能回はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6433016.html

     タッコングは『ウルトラマンタイガ』(2019)第22話で新造形として復活している。丸っこくてかわいいフォルムなので、今後も登場が期待され、人気が上がる可能性大の怪獣だ。

    cf.)『帰ってきたウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6315068.html

    [参考]
    DVD『帰ってきたウルトラマン』©1971円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/帰ってきたウルトラマンの登場怪獣
    にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
    にほんブログ村

    PVアクセスランキング にほんブログ村

     6月27日(土)放送の『ウルトラマンゼット』第2話「戦士の心得」はネロンガ登場回。脚本はシリーズ構成も務め、先日早逝した吹原幸太。監督はメイン監督の田口清隆。


    ・茨城県つくば市の発電所が狙われる。「クリーンインフィニティ発電所」。水力でもなく、火力でもなく、原子力でもない、クリーンエネルギーによる半永久的発電システム。詳細はなぞだが、未来を先取りしたような発電所だ。

    ・告白してきた整備班の隊員を腕相撲で負かすヨウコ。班長・イナバコジロー(バコさん)が現れた途端、態度を変える。枯れ専っぷりが描かれていた。

    ・セブンガー搭乗シーン。胸の部分が開いて通路にライトが走るCG描写がいい。田口監督も製作に関わった『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』を想起させる内容。パトレイバーよりセブンガーの方が圧倒的に強いが。

    ・変身できないハルキ。第2期ウルトラシリーズ以降、物語の初期段階でよくあるパターン。簡単にはウルトラの力に頼ってはいけない。

    cf.)変身不能回の原点『帰ってきたウルトラマン』第2話「タッコング大逆襲」はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6441050.html

    cf.)『ウルトラマンダイナ』の変身不能回はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6682150.html

    cf.)『ウルトラマンコスモス』の変身不能回はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6751477.html

    cf.)『ウルトラマンマックス』の変身不能回はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6669311.html

    ・ゼットによってデビルスプリンターの説明がなされる。映っているのはベムスター、マジャッパ、セグメゲル。今後の登場が期待される。

    ・ゲネガーグが光の国に襲来し、ウルトラメダルやゼットライザーなどの開発品を丸ごと飲み込んだらしい。光る球体がそれか。

    ・ゼットが約5000歳だと知り、急に敬語になり態度を変えるハルキ。主人公がウルトラマンに年齢を訊くのもシリーズ初の展開だろう。また、メダルケースは普通の人間の眼には見えない素材で出来ているらしい。

    ・『帰ってきたウルトラマン』(1971)第8話「怪獣時限爆弾」で加藤隊長が郷と柔道稽古をしたシーンのオマージュだろう。今回は柔道ではなく空手だが。

    cf.)隊長との稽古回の原点『帰ってきたウルトラマン』第8話「怪獣時限爆弾」はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6513923.html

    ・ヘビクラ隊長「見えるものだけ信じるな。」ジャグラーっぽい口調。実は別次元に飛んでいたジャグラーなのでは?と疑われるシーン。単なるミスリードなのだろうか。

    ・ユカが発明した特殊弾。『ウルトラマン』(1966)最終話でゼットンに使用した無重力弾を連想させる。

    ・サーモグラフィーでも捉えられないネロンガ。透明になると体温も消せることが判明。変温動物ということか。

    ・セブンガーをお姫様だっこするウルトラマンゼット アルファエッジ。かなり重そう。

    ・ネロンガの初登場回『ウルトラマン』(1966)第3話「科特隊出撃せよ」でウルトラマンの股下からネロンガを映したシーンのオマージュだろう。

    cf.)ネロンガ初登場回『ウルトラマン』第3話「科特隊出撃せよ」はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6427686.html

    ・透明なネロンガの気配を感じ、炎を纏ったキックで捉えるアルファエッジ。『ウルトラマンレオ』第15話「くらやみ殺法!闘魂の一撃」のオマージュか。

    cf.)レオの心眼会得回『ウルトラマンレオ』第15話「くらやみ殺法!闘魂の一撃」はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6449186.html

    ・上の2本の角(触覚?)を後ろ向きに曲げてしまうことで電撃を阻止。ネロンガの瞼が半開きから開いて痛みを表現したりと、芸が細かい。

    ・ユカ開発の特殊弾はセブンガーの口元から発射された。お茶を吹き出したようにも見える。

    ・特殊弾の効果で電気があたりに散らばってしまう。

    ・ゼスティウム光線を受け、背中がZの文字に光ってから爆散するネロンガ。

    ・ハルキからゼットが約5000歳だと聞いて枯れ専乙女の表情を見せるヨウコ。握っているウルトラマンメダルは次回ハルキに渡るようだ。

    主人公が簡単にはウルトラマンに変身できない理由が意外とサラッと説明され、悔い改めたり、立ち直る描写がなく従来の展開とは一線を画していた印象。前作『ウルトラマンタイガ』(2019)がハードタッチだったから、今回は割と軽めのノリでライトにいく方針なのかもしれない。

    次回も吹原幸太脚本。ゴモラが登場する。

    cf.)第3話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6482254.html

    cf.)第1話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6386096.html

    [参考]
    TV『ウルトラマンゼット』©2020円谷プロ・ウルトラマンZ製作委員会・テレビ東京
    にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
    にほんブログ村

    PVアクセスランキング にほんブログ村

     『ウルトラマン』第3話「科特隊出撃せよ」は透明怪獣ネロンガが登場する飯島敏宏監督回。脚本は山田正弘。特殊技術は的場徹。


    ・古井戸の中に入ったホシノ少年が見上げた主観カット。非常に面白いインパクトのある合成絵作りで物語の中へ視聴者を引き込んでいる。江戸時代に村井強衛門(むらいせいえもん)という侍が一度ネロンガを退治したというエピソードも物語に深みを与えている。

    ・ネロンガの巨大な眼。怪獣の眼は光る。ホシノ少年の顔がライトで照らされるカットもあり、眩しい程の光を放っていることが分かる。

    ・透明な状態のネロンガに破壊される水力発電所。よく見ると破壊されたパイプから水がドバドバと出ているのが分かる。細部へのこだわりがよく分かる。

    ・背広からユニフォームに早変わり。ズボンは側面にジッパーがあり、それを引っ張ればすぐ脱げてしまう。このあたりのリアル志向の描写がいい。

    ・電気を放つときは角の光が先端に向かいリレー発光し、逆に電気を吸うときは角の根元に向かいリレ発行するネロンガ。ここのこだわりポイントも見逃せない。

    ・ネロンガの電撃をもろに食らうアラシ。骨までは見えなかった。

    ・ホシノ少年はスパイダーを作戦室からこっそり持ち出し、密かにビートルに乗り込む。科特隊のセキュリティの甘さが指摘されそうな展開。

    ・メカニック描写も妥協がなく、電磁砲(?)の先端にはリレー発光が採用されている。

    ・船を投げるネロンガ。なぜ船なのかは謎だが、迫力あるカットとなった。

    ・スパイダーをネロンガに向けて発射し、見事にネロンガの眼に命中。このあとホシノ少年は転んで頭を打ち、気を失ってしまう。

    ・ハヤタの変身シーン。ベータカプセルから出た光がぐるぐると体の周りを回っている。変身シーンにも飯島監督こだわりのひと工夫が見られる。

    ・大胸筋バリア。ネロンガの電撃をものともしない。ウルトラマンの強さが印象づけられる名シーン。

    ・股の間からネロンガを映すこのカットもたまらない。

    ・膝蹴りで角を折るシーンだが、実はよく見ると膝が角に当たっていない。顎にヒットしている。

    ・巨体のネロンガを怪力で持ち上げ、投げ飛ばし、トドメのスペシウムを浴びせるウルトラマン。

     ネロンガの名前は暴君と呼ばれたローマ帝国皇帝ネロに由来する。

     デザインは成田亨。背中の模様はトラを意識しているという。

     着ぐるみは東宝映画『フランケンシュタイン対地底怪獣』(1965)に登場したバラゴンのものを円谷英二が借り、『ウルトラQ』(1966)に登場したパゴスに改造したものを再改造したもの。後にマグラーに改造され、ガボラへの改造を経て、アトラクション用ネロンガとなる。東宝へ返却された後はバラゴンに戻った。

     ネロンガのスーツアクターはゴジラにも入っていた中島春雄。ウルトラマンのスーツアクターを務めた古谷敏に演技指導として「もっと本気で殴れ」と全力でぶつかっていった。

     ウルトラマンの手は手術用手袋に銀色のスプレーで着色したもののため、古谷敏はほぼ素手で殴るに等しく、硬い怪獣の角や牙に手が当たると痛かったという。蹴りや投げ技が多いのはそのためでもある。

    cf.)古谷敏の苦労話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5496875.html

     当時の技術でなんとか面白くしようという熱意が伝わってくる合成シーンや、特撮シーンが目白押し。飯島監督のひと工夫が際立つ王道回となった。
     電気怪獣の認知度としてはエレキングに引けをとるネロンガだが、『ウルトラマンゼット』(2020)第2話にも登場するということで、今後も末永く活躍していきそうな怪獣である。

    cf.)『ウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6642931.html

    cf.)『ウルトラマンゼット』第2話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6433016.html

    [参考]
    DVD『ウルトラマン』©1966円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマンの登場怪獣
    にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
    にほんブログ村

    PVアクセスランキング にほんブログ村



    このページのトップヘ