たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    2020年07月

     『ウルトラセブン』(1967)第24話「北へ還れ!」はカナン星人とウィンダムが登場し、フルハシ隊員にスポットが当たる回。脚本は市川森一。監督は満田かずほ。特殊技術は高野宏一。

    ・母病気の報を受け、北海道の故郷に帰ってきたフルハシ。しかしロケ地は北海道ではなく、長野。駅名も「野辺山駅」と書いてある。現在は改築されて綺麗な駅舎になっている。

    ・フルハシの妹・マナを演じたのは山口奈々。
    『快獣ブースカ』第45話「魔法の帽子」のシスター役も演じている。声優としての活躍が多い。
    映画『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』(1999)では赤い玉の声を演じている(山口ナナ名義)。

    ・母の病が牧場を継がせる為の嘘と分かり、引き返してしまうフルハシ。


    ・カナン星人のオーロラに捉えられてしまう北極圏パトロール機。隊員を演じるのは小沢直平。
    『ウルトラマン』(1966)第36話「射つな!アラシ」の児童会館職員、
    『ウルトラマンA』(1972)第36話「この超獣、10,000ホーン?」の暴走族リーダー・俊平も演じている。

    ・旅客機と衝突し、爆発炎上してしまう。

    ・フルハシをウルトラホーク3号で調査に向かわせるが、3号もオーロラに捉えられ、操縦桿が効かない状態に。正面からは別の旅客機が迫る。


    ・旅客機の操縦士を演じるのは小島岩(いわお)とブルーノ・ルシケ。
    小島岩は『ウルトラQ』(1966)第16話「ガラモンの逆襲」では群馬県警機動隊・警官、
    『快獣ブースカ』(1967)第18話「こちらブースカ!110番」では日の出町派出所・巡査、
    『ウルトラセブン』(1967)第22話「人間牧場」ではメディカルセンター医師を演じている。

    ・衝突まであと20分。自爆360秒前にセットし、脱出するよう指示するキリヤマ隊長。しかし、脱出用レバーが故障!これもカナン星人のオーロラの効果か。よく見ると、レバーが木製であることが分かる。

    ・脱出できないことを知り、狼狽するキリヤマ隊長。


    ・基地には民間人は入れない決まりのため、麓のホテルに案内されたフルハシの母・ユキ。テレビで相撲を観戦。「寄り倒し、柏戸の勝ち!豪快な柏戸、左前みつ、右差しの速攻冴えました!」の実況が流れる。

    ・刻々と時を刻む自爆タイマー。緊張感を煽る。

    ・カナン星人。名前の由来は旧約聖書「出エジプト記」に出てくるユダヤ人約束の聖地カナンから。
    巨大な複眼が特徴的な宇宙人。当時の学年誌によると、熱に弱い種族という裏設定もある。
    声を演じているのは矢野陽子。
    『ウルトラQ』(1966)第2話「五郎とゴロー」の淡島ロープウェイ観光ガイド、第10話「地底超特急西へ」のいなづま号ガイド役としても出演している。


    ・死を目前にした状況で、親子の会話で笑いが起こる。フルハシは泣きながら笑っているようにも見える。BGMなしで笑い声だけが続き、何回もカットバックする2人の顔。この演出がたまらなく良い。
    フルハシの母・ユキを演じたのは市川春代。
    フルハシ役の石井伊吉(現・毒蝮三太夫)は「なんて品のいい人なんだ!こりゃあ、ミスキャストじゃないか?」と語っていたという。
    サイレント映画時代から活躍し「ハル坊」と呼ばれた名女優である。2004年に亡くなっている。享年91歳。


    ・戦時中、戦闘機に乗り、空に散っていった若者たちがよく母や家族への手紙を遺しているが、死ぬ前に母と最後の会話をしたかった、そんな若者たちへの鎮魂歌のようだ。この回でフルハシは一命を取り留めるが、脚本の市川森一の脳裏には特攻隊の青年たちのこともよぎっていたのではあるまいか。カットバックするフルハシの表情は考えさせるものがある。因みに放送当時はベトナム戦争の真っ只中で、沖縄基地から米軍機がベトナムに向けて飛んでいた時代である。

    ・ダンはウィンダムを召喚するが、カナン星人の灯台型基地からビームが発射。電子頭脳を狂わされる。


    ・主人であるセブンに攻撃してきたウィンダム。エメリウムでビームを軽く防ぐセブン。

    ・セブンとウィンダムの追い掛けっこが始まる。途中でセブンが抜け、ウィンダムはひとりで回転し目を回してダウン。

    ・セブンのビームで電子頭脳が正常化。


    ・再び灯台型基地へ攻め込もうとするウィンダムだが、顔面にビームを浴び、再度ダウン。

    ・セブンはクロスガードでビームを防ぎ、ウィンダムを回収。

    ・逃げる灯台型基地をワイドショットで爆砕。


    ・オーロラが解除され、操縦桿が効くようになる。咄嗟に操作し、間一髪で旅客機を避けることに成功。

    ・残り27秒だった。

    ・安堵の表情を浮かべるフルハシ。


    ・隊長に北海道上空のパトロールを命じられ、夕焼けの空をホーク3号でパトロールするフルハシ。
    この夕焼けが美しい。


     準備稿では、旧友の仇を討つためにフルハシがホーク3号搭乗を志願する展開であったという。

        死を目前としたフルハシの緊張感溢れる人間ドラマが展開される一方、特撮パートは「追い掛けっこ」という肩の力を抜いて観られる展開。緊張と弛緩のバランスを取ったエンターテインメント性が光る回となった。

     ただ、残り20分で衝突→360秒(6分)後の自爆設定ということは、本来自爆を解除しても、旅客機と衝突するまであと14分は残っているはずなので、間一髪のすれ違いという演出は計算が合わないことになる。ソガの「20分」という見立てが間違っていたのか、あるいは、カナン星人のオーロラの効果で旅客機やホーク3号が加速されていたのか。はたまた、オーロラの効果で自爆装置も故障してタイマーが狂っていた。などという仮説を立てることも出来る。「カナン星人が計画遂行のためにタイマーを少しずつ遅らせていた」という説が有力なようだが、それならフルハシがタイマーの異変に気付きそうなものである。

     ウィンダムは『平成セブン』シリーズで復活を果たし、『ウルトラマンメビウス』(2006)でもマケット怪獣として活躍し、ファイヤーウィンダムといったカスタマイズもされている。また、近年では『ウルトラマンゼット』(2020)で人間が乗り込んで闘う完全なロボットという設定でリバイバルを果たした。両腕が回転し電撃を放ち、体中からミサイルを発射するという新機能も搭載。これからも末永く愛されるキャラとなりそうだ。

    cf.)『ウルトラセブン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6375058.html

    cf.)ウィンダム登場回『ウルトラマンゼット』第4話「二号ロボ起動計画」はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6535953.html

    [参考]
    DVD『ウルトラセブン』©1967円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/山口奈々
    https://ja.wikipedia.org/wiki/小沢直平
    https://ja.wikipedia.org/wiki/小島岩
    https://ja.wikipedia.org/wiki/矢野陽子
    https://ja.wikipedia.org/wiki/市川春代
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラセブンの登場怪獣
    https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/30535.html

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     7月11日(土)放送の『ウルトラマンゼット』第4話「二号ロボ起動計画」はテレスドンが登場し、特空機2号ウィンダムの初起動回。脚本は鈴木智。監督は辻本貴則。

    ・テレスドン登場カット。尻尾からの登場という意表を突く登場の仕方。怪獣の登場特撮カットに毎回こだわりを持つ辻本監督らしい。

    ・地下都市ジオフロントの看板。地底にこの開発音が響いていることがテレスドン登場の原因らしい。看板をよく見てみると、「モーハイム建設、辻本組、宮田工務店、他」と書いてある。モーハイム建設とは、アンヌ・モーハイムのオマージュだろう。書いてある電話番号は原典テレスドンの初放映日1966年12月11日となっている。芸が細かい。『ウルトラマンダイナ』(1997)第4話「決戦!地中都市」でもジオシティ開発の影響で怪獣が現れている。そのときの脚本タイトルも「決戦!ジオフロント」。

    ・ショベルカーに「辻本組」と書いてある。『ウルトラマンタイガ』(2019)第12話「それでも宇宙は夢を見る」のパゴスの遺体解体シーンでも出て来ている。


    ・追ってくるテレスドン。テレスドンの尖った顔をよく生かした迫力あるカット。

    cf.)テレスドンの初登場回『ウルトラマン』第22話「地上破壊工作」はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6563618.html

    ・サーモグラフィーでテレスドンの内部の火炎袋が見える。

    ・バコさんが焼いた焼き芋がおいしそうだ。「使えるものなら何でも使って実現する」という言葉はアナログ特撮の真髄でもある。


    ・カブラギシンヤが使う怪獣メダルの製造機。超獣製造機の小型版のような雰囲気がある。

    ・ユカが保存していたネロンガの角。これがウィンダムの電力源問題解決の糸口となる。

    ・セブンガーの硬芯鉄拳弾がヒットするも、テレスドンには効かず。


    ・『ウルトラマンエックス』(2015)第3話「夜を呼ぶ歌」で見せた、テレスドンのトルネードアタック。

    ・ウィンダム登場。両腕がグルグル回る。

    ・そのままテレスドンに電撃アタック。これは今回の新技だ。


    ・×印になったセブンガーの目がかわいい。今回のベータスマッシュは猪木オマージュではなく、ダッシュしながらカッコよく登場。


    ・ジラースメダル。

    ・まさかのエリマキテレスドン。エリマキから無数の棘のような攻撃が。ちなみに原典のジラースにもこんな技はなかった。

    cf.)ジラース登場回の『ウルトラマン』第10話「謎の恐竜基地」はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6636518.html

    ・ベータスマッシュでもゼスティウム光線が放てることが判明。


    ・エリマキから炎も吹き出す。便利なエキマキだ。


    ・ウィンダムがエリマキをはがす。お約束でもある展開。

    ・アルファエッジのゼスティウム光線。今回も空中撃ちだった。

    ・ウィンダムがまさかの全身からミサイル。ベロクロンのようだ。

    cf.)ウィンダム登場回『ウルトラセブン』第24話「北へ還れ!」はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6556270.html

    ・さすがのテレスドンも粉微塵だ。


    ・パソコン画面を眺めながら不敵に微笑むヘビクラ隊長。


     辻本監督のミニチュア特撮愛が満載だった。テレスドンは夜の方が映えるので、特撮ナイトシーンが欲しかったところ。

    次回はジャグラーが登場。やはりヘビクラ隊長はジャグラーだったのか。。。

    それだけでなく、あのペギラも登場。ゼットランスアローが初お披露目となる。

    cf.)第5話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6593557.html

    cf.)第3話はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6482254.html

    [参考]
    TV『ウルトラマンゼット』©2020円谷プロ・ウルトラマンZ製作委員会・テレビ東京
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマンダイナ
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     『ウルトラマン』(1966)第27話「怪獣殿下 後篇」はゴモラ登場の前後編の後篇。脚本は引き続き金城哲夫・若槻文三。監督は円谷一。特殊技術は高野宏一。

    ・「おにぎりの匂いをかぎつけて、怪獣が来るよ」オサムの一言に固まる鈴木夫妻。

    ・大阪の空撮カット。大阪市中央公会堂が映っている。

    ・一番最初に壊されるのは日本工業倶楽部会館を模したミニチュア。これは大阪の建物ではなく、東京駅丸の内側に建っている。


    ・大阪市中央公会堂はあっけなく壊されてしまう。

    ・マルス133でゴモラの尻尾を狙うハヤタ。狙いを指示したのはアラシ。いい着眼点だった。この一撃がなければ、ウルトラマンはまた負けていたかもしれない。

    ・燃え盛る尻尾の付け根。


    ・尻尾を失い、付け根が燃えていても、破壊を止めないゴモラ。何かに憑りつかれているようにも見える。安住の地から見知らぬ地へ無理矢理運ばれ、上空から落とされ、攻撃されたことへの怒りか。

    ・発信機を打ち込むアラシ。無事に命中。イデ発明のビーコンで追跡できるようになる。

    ・ちぎれた尻尾だけで暴れている。それだけ生命力が強いことを物語っている。


    ・城壁の外からゴモラの上半身だけが出てくる、戦車の上からの主観カット。いかにも「怪獣が攻めてきた」という雰囲気がよく表れている好カットだ。

    ・オサム少年の話を信じて現場に連れていく大阪府警。吉村という名前らしい。子どもを危険な現場に連れていく展開が許されてしまう昭和のおおらかさがいい。

    ・立派な大阪城セット。ゴモラよりも高い。劇場用作品にも引けを取らない緻密な作り。池谷仙克が図面を描いたという。これを爆薬を使わず、着ぐるみによる破壊だけで壊していく。何台ものカメラで色んな角度から撮り、編集。失敗の許されないカットだ。スーツアクターの鈴木邦夫は余程の緊張感を持って撮影に臨んだことだろう。


    ・跡形もなく壊されていく大阪城。「これだけは絶対に壊す」というゴモラの狂気を感じる。

    ・ハヤタにベータカプセルを届けるオサム少年。

    ・ゴモラにチョップをかますウルトラマン。


    ・尻尾攻撃のつもりが、尻尾がないのでお尻フリフリになってしまったゴモラ。かわいすぎる。

    ・地面に顔面を打ち付けられ、鼻の角が折れてしまう。

    ・背中から落ちるウルトラマン。手でショック吸収を試みているが、アクターの古谷敏は相当痛かったに違いない。


    ・連続で投げ技を決める。

    ・上段からのパンチ。これは殴っている方が痛そう。

    ・そしてアッパーカット。痛くないよう、若干押し上げるようにしているのが分かる。


    ・膝蹴りでゴモラの左角を折る。効果音や内部の赤さが痛々しい。

    ・尻尾の付け根をつかみ、振り回すウルトラマン。

    ・トドメのスペシウム。


    ・火薬の火が首元についてしまい、倒れながら焦って消しているのが分かる。おそらく覗き穴の近くだったので、慌てて消したのだろう。

    ・アラシ「憎むべきやつだったが、かわいそうなことをした」→本当にそうだ。
    イデ「剥製にして万国博に飾ってやろう」→それはゴモラは望んでいないだろう。

    ・ハヤタにもらった通信バッジで通信するオサム少年。「目下ガリ勉中」と言いながら絵を描く。

     
     人間の都合に振り回され、殺されてしまったゴモラ。ひとつでも多くの建物を破壊してやろうとする人間への憎しみ、狂気さえ感じられる。大阪城の破壊という一大スペクタクルシーンが印象的なゴモラだが、改めて観返すと理不尽な運命の中、ボロボロになって死んでいく悲劇性が感じられる。

    cf.)『ウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6642931.html

    cf.)前篇はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6520129.html

    [参考]
    DVD『ウルトラマン』©1966円谷プロ
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     『ウルトラマン』(1966)第26話「怪獣殿下 前篇」はゴモラ登場の前後編の前篇。脚本は金城哲夫・若槻文三。監督は円谷一。特殊技術は高野宏一。

    3年後に万博を控えた大阪でロケが行われた。これは、当時のスポンサーである武田薬品の本社が大阪にあり、武田薬品の強い要望があったため。

    ・「怪獣殿下」と呼ばれ、みんなから馬鹿にされる鈴木オサム少年。友達がからかう「しおしおのぱー」は快獣ブースカの台詞で有名。

    ・「五重丸」の評価を取ったゴモラの絵を誇らしげに母親に見せるが、母親は別の教科で「五重丸」を取れという。「五重丸」という言い方がいかにも昭和らしい。

    ・団地の背景に怪獣の絵が。男の子の頭の中を画で表すとこうなる。

    ・射撃の腕を買われ中谷教授から呼ばれたアラシは、ジョンスン島で学術調査隊と一緒に行動していた。

    ・ジョンスン島にもスフランが。すぐにスフランを焼いて調査隊員を助けるアラシ。

    ・ゴモラが岩壁から姿を現す。デザインは成田亨。特徴的な頭部は黒田長政の兜がモチーフ。名前の由来は旧約聖書に登場するゴモラという町の名前という説と、ゴジラ・モスラ・ラドンの頭文字を取ったという説がある。

    ・オサム少年が切り抜いた新聞。「ゴモラは生きていた 万国博に出品か」と見出しに書いてある。TBS系なので、毎日新聞だ。

    ・怪獣の存在が証明され、一躍クラスの人気者になるオサム。「あたりきさ」は「当たり前さ」のことか。

    ・ゴモラは鼻の角を地面にこすりつける。痒いのだろうか。スーツアクターは鈴木邦夫。こういった動物的な仕草がとてもいい。

    ・スパイダーから丸い光線が。威嚇モードの光線だろうか。

    ・UNG麻酔弾。アメリカ製なので「USA」と書いてある。

    ・重たいゴモラをビートル3機で持ち上げ空輸。

    ・目を覚まし2000mの上空から落下したショックで凶暴な大怪獣へと変貌してしまったゴモラ。突進してくるゴモラに対し、ウルトラマンは角を持って力を受け流し、投げ技に繋げる。

    ・ウルトラマンを踏みつけにするゴモラ。

    ・尻尾攻撃をもろに食らうウルトラマン。だいぶ痛そうだ。

    ・なぜかベータカプセルがオサム少年のところに飛んでくる。オサムを演じるのは稲吉千春。『ウルトラセブン』(1967)第16話「闇に光る目」にも出演している。

    ・前跳び蹴りをかますウルトラマン。ガチンコアクションだ。

    ・ゴモラの尻尾攻撃の連打で圧倒され、ついに倒れるウルトラマン。よく見ると後頭部に傷がある。

    ・地中に潜ってしまったゴモラ。『大怪獣バトル』シリーズでは「超振動波」で地中を掘り進むという設定が追加されたが、この時点では明らかに手で掘っている。

    cf.)『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6058390.html


    ・スペシウムを撃つ前にゴモラに逃げられてしまったウルトラマン。「あっ・・・」という表情に見える。


    後篇に続く。

    cf.)後篇はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6533057.html

    cf.)『ウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6642931.html

    [参考]

    DVD『ウルトラマン』©1966円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴモラ(ウルトラ怪獣)

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     『帰ってきたウルトラマン』(1971)第8話「怪獣時限爆弾」はゴーストロン登場回。脚本は田口成光。監督は筧正典。特殊技術は高野宏一。

    ・ゴーストロン。スーツアクターは遠矢孝信。着ぐるみはアーストロンの改造で、劇中での言及はないが、アーストロンの弟と言われている。金を食べるという裏設定もある。声がかわいく、あぐらをかいたり、のほほんとしていてどこか憎めない怪獣。

    ・「一発でOKです」と言い放ち、揚々と出撃した郷だが、いきなり火を吹いてきたゴーストロンに虚を突かれ、ミスをしてしまう。岸田開発のX弾の時限発射ボタンの方を押してしまったのだ。

    ・隊長との柔道稽古。いつもなら負けるはずがないところを、集中力を欠き、負けてしまう郷。
    先のミスは自分の油断に原因があったと気付かされる。加藤隊長の笑顔がいい。

    ・ジャイロで近づいたときに咄嗟に火を吹いてくるゴーストロン。炎が上にホップしている。これは要注意な軌道だ。

    ・ゴーストロンは視力は20メートル程しか見えないほど退化しているが、聴力はあり、音に反応して素早い動きをすることに思い当たる郷。

    ・次郎君は友達からMATの不評を聞かされ、郷からもらった花を自ら落として花瓶を割ってしまう。

    ・手前に木を据え、奥にゴーストロンとウルトラマンを配置した絶妙なアングルだ。

    ・X弾が爆発したら大変なことになる。時計の針が刻一刻と進み、一同の脳裏に最悪の事態がよぎる緊張感。

    ・ウルトラマンはゴーストロンを宇宙へ運び、そこで爆発させた。

    ・富士山をバックにMAT一同の安堵が描かれる。


     どんな任務も「緊張感」を持って油断せずに取り組むべしという教訓ある回となった。郷の成長を喜ぶ加藤隊長の笑顔が印象的。迫りくる時間という「緊張感」もあり、二重の意味で「緊張感」がテーマとも言える回となった。

    cf.)『帰ってきたウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6315068.html

    [参考]
    DVD『帰ってきたウルトラマン』©1971円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴーストロン
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