たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    2021年11月

     11月27日(土)放送の『ウルトラマントリガー』第19話「救世主の資格」はキリエロイド登場回。脚本は根元歳三。監督は田口清隆。

     前回の幻覚の原因はモルフェウスRという宇宙線だったことが判明(『ジード』でモルフェウスDという用語が出て来たがその亜種か?)。幻覚作用が原因で、闇の3巨人のうち、カルミラとヒュドラムが仲間割れ。地球に降り立ち暴れる3巨人を止めるべくトリガーが登場。ユナも再びユザレへの覚醒を果たす。3巨人は去るが、今度はキリエロイドが登場。シズマ会長の中の光をユナが導き出し、そこからティガ降臨。ティガとトリガーの共闘でキリエロイドを倒す。

     待望のティガ登場ということで、ティガ好きを明言している田口監督が登板。BGMやSEへのこだわりを見せてくれた。パワータイプ同士、スカイタイプ同士、そしてマルチタイプ同士でそれぞれダブル必殺技を発射。宿敵キリエロイド相手に王道の演出を見せてファンを喜ばせてくれた。

     ただ、シズマ会長が変身するかと思いきや、スパークレンス単独でティガになってしまったところの解釈はファンの間で一波乱ありそうだ。シズマ会長がもといた世界で共に闘ったティガの記憶をユザレの力が見出し、具現化させた、と捉えればいいのだろうか。

     縦軸状ではケンゴがカルミラの哀しみに気付き、カルミラの涙を感じ取ったところが気になるところ。今後どう展開するのか。

     脚本としては今回もあまり面白くなかった。キリエロイド回ということで思い切って闇の3巨人や縦軸部分はバッサリ省いて、キリエル人を絡めた不気味さと怪奇満点の話の展開が欲しかった。根元歳三と田口清隆のコンビの相性の問題だろうか。あるいは全体的なシリーズ構成の圧が強い故の弊害だろうか。せっかく綺麗な(綺麗すぎて逆によくなかった)キリエロイドの着ぐるみを作ったのだから、もっと映えるというか、立たせるための脚本作りが必要だった気がする。どうもこのままだとトリガーを好きになれずに終わる気がする。。。

    cf.)第20話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/13030720.html

    cf.)第18話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/12649581.html


    [参考]
    TV『ウルトラマントリガー』©2021円谷プロ・ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京

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     11月20日(土)に放送された『ウルトラマントリガー』第18話「スマイル作戦第一号」はゴルバーⅡ登場回。脚本は根元歳三。監督は田口清隆。

     GUTS-SELECTのメンバーが謎の精神攻撃に侵され、チームワークが乱されてしまい、ゴルバーⅡの退治にも手こずる。一見、息抜きしながら観られる娯楽回と思わせておきながら、終盤でのどんでん返し=種明かしを経て、最後にキリエル人のような謎の男が現れて終わる。キリエロイド登場の予告編だった。

     正直、テンションで乗り切ろうとしている感が否めなく、あまり面白くなかった。もう第18話で、シリーズ構成的にも一旦落ち着いてきた頃なので、そろそろ腰を据えて隊員ひとりひとりに焦点を当てた1話完結の深掘り回を入れてもいいと思うのだが、まだまったく深掘りされていない隊員もいる。GUTS-SELECTにイマイチ愛着が持てないのはそのせいだろう。

    cf.)第19話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/12742448.html

    cf.)第17話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/12554622.html


    [参考]
    TV『ウルトラマントリガー』©2021円谷プロ・ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京

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     11月13日(土)放送の『ウルトラマントリガー』第17話「怒る饗宴」はメツオロチ登場回。脚本は植竹須美男。監督は越知靖。

    ・トリガー、メツオロチの攻撃で一発退場。メツオロチの強さが表現されている。頭上の空間からビームが出る描写は『ウルトラマンZ』(2020)第19話「最後の勇者」で出て来たバラバを想起させる。

    ・ガーゴルゴンキーを使用したナースキャノンでメツオロチの石化に成功。しかし、反動でナースデッセイ内部も石化してしまい、落下。迫力の不時着カット。

    ・20時間後にはメツオロチの石化が解けてしまう。タツミ隊長の的確な指示の一方、ユザレの力が使えず意気消沈するユナ。励ますケンゴと仲間たち。仲間感を感じる。

    ・イグニスの回想。イシュリアの仲間たちがヒュドラムによって石化する。ヒュドラムの言う「食べる」とは本当に捕食するのではなく、おそらく生体エネルギーを吸い取って石化させることを言うのだろう。捕食でなくてよかった。

    ・旧式の兵器群で対抗するGUTS-SELECT。マシンガン系武器やグレネードランチャーなどで一斉射撃。しかし効かず、早めの復活を果たすメツオロチ。ツノが要らしい。

    ・イグニス、線路沿いを歩き、逃げ行く人々にイシュリア星での悲劇を思い出し、変身。電車待ちしたのだろう、ちょうど電車が通っていた。

    ・ファルコンが落下し、ケンゴが中に乗り込み操縦。メツオロチの角を折ることに成功する。やっぱり飛行メカは遠隔操作よりも生身の人間が搭乗した方が臨場感や緊迫感が出る。

    ・カルミラ乱入「トリガ~!」ではなく、「ケンゴ~!」と恨み節のような声を上げる。トリガーを変えてしまったケンゴに標的を変えたようだ。そこへトリガーダークが割り込む。

    ・目の電飾を消したのだろうか、白目のメツオロチは狂っている感じが出て良い。トリガー、エタニティへ。二刀流の回転斬りでメツオロチ撃破。カルミラが蹴とばしたサークルアームズをトリガーダークが掴み、ホロボロスキーとザイゴーグキーの両方を使い、カルミラと一騎打ち。この辺は展開が目まぐるしい。

    ・カルミラ、傷を負う。トリガーの前に立ちはだかるGUTS-SELECTメンバーたち。おそらくゼットンキーを使った火球ショットを準備している模様。ダーゴンがカルミラを止め、退却する。ここも仲間感を感じるシーンだった。

    ・トリガーダークキーを取られ、捕虜となるイグニス。イグニスの介入で良かった面もあったが、そこは情状酌量されないのだろうか。


     仲間のいるケンゴ=トリガーと孤独なイグニス=トリガーダークが対照的で、そこを浮き彫りにしたかった脚本という印象。しかし、カルミラが計画性もなくただ乱入してきたところはカルミラらしくない振る舞いに見え、意味不明であるし、蛇足だった。特撮の迫力を求めることに注力しすぎて、大事な話の展開がごちゃごちゃしてしまっている。もう少し焦点を絞って丁寧に描いた方が消化不良を起こさないと思うのだが、どうだろうか。

     「監督の一番の仕事は面白い脚本を書いてもらうこと」と満田監督は言っていたが、脚本作りがおざなりになっている気がする。要素が多すぎて何がしたいのかよく分からない回だった。

    cf.)第18話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/12649581.html

    cf.)第16話はこちら→tokusatsu-ultra.xyz/archives/12446612.html

    [参考]
    TV『ウルトラマントリガー』©2021円谷プロ・ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京
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     中野ブロードウェイで開催中のメビウス展が今日で終わりなので、もう一度行ってきた。前回は前半期間だった。今回は後半期間で、展示が変わっていた。

    ・コノミ隊員を模したマネキンにリムエレキングが抱えられている。
    こうして見るとなんだか阿佐ヶ谷姉妹に見えてしまう。。。

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    ・プロトマケット怪獣のプロップ。
    運用可能なマケット怪獣を選出すべく、シュミレーションでマケット怪獣同士を闘わせるが、ゼットンのマケットが強すぎて暴走してしまう、という話で使われた。運用マニュアルなどの書類もあった。

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    ・制服デザイン画。リュウ隊員やコノミ隊員のメモリーディスプレイ。トライガーショット。
    コノミのディスプレイにはミクラスのシールが貼ってあるようだ。

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    ・ナイトブレスやメビウスブレス。そして、ウルトラの父が使ったウルトラアレイ。『ウルトラマンA』(1972)に客演した際はヒッポリト星人に対して使っていたが、『ウルトラマンメビウス』(2006)ではジャシュラインに対して使用。おそらく球体部分が発行する仕組み。

    ミライが隊員たちに渡したお守りも展示されていた。
    コノミにはうさぎを模した装飾。マリナにはおそらくバイクのタイヤをイメージしたであろう黒い輪の装飾が。しかし、テッペイ、リュウ、ジョージにはこれといって判り易い装飾要素は見受けられない。そしてリュウのものは袋状になっているが、中には何が入っているのだろう。気になる。

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    ・顔出しパネル。

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    ・映画で登場したUキラーザウルスのソフビ。ちょっとほしい。

    IMG_0580

    cf.)前半展示はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/11854348.html

    [参考]
    墓場の画廊

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     11月6日(土)放送の『ウルトラマントリガー』第16話「嗤う滅亡」はメツオーガ登場回。脚本は植竹須美男。監督は越知靖。

    ・イグニス、トリガーダークへの変身を果たすが、闇の力に翻弄され、苦しんでいる様子。エタニティと同様に、凄まじい力のため、その制御は一筋縄ではいかないようだ。トリガー、パワータイプで対抗。

    ・イグニス、ホロボロスキーを使用。トリガーダークの口の部分が排気口のように変形する。まるでガンダム。ホロボロスのように動きが速くなる。越監督が前作『ウルトラマンゼット』(2020)で監督した怪獣ホロボロス。思い入れがあるようだ。

    cf.)『ウルトラマンゼット』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/8275836.html

    ・スカイタイプも歯が立たず。しかし、突然消えるトリガーダーク。土砂から卵が現れる。『帰ってきたウルトラマン』(1971)で出て来たツインテールの卵にちょっと似ている。卵はヒュドラムが持ち込んだものらしい。

    cf.)『帰ってきたウルトラマン』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6315068.html

    ・イグニスと対峙するヒュドラム。パワーを卵に与え、逃げるヒュドラム。卵からメツオーガ誕生!前々作『ウルトラマンタイガ』(2019)の最終回怪獣ウーラーの色変え改造。ウーラーのときはあった小さな手がなくなっている。「魔獣」らしく、色は全体的に暗めの配色で、ウーラーのときにはあった「かわいさ」要素が排除され、禍々しさが前面に押し出されている。鳴き声にも笑い声のような音声が混じり、不気味さが増している。

    cf.)『ウルトラマンタイガ』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6253725.html

    ・トリガー、ビルからの内引きカットへ後頭部から突っ込む。イグニス、ザイゴーグキーを使用。トゲトゲボンバーとでも呼びたくなるようなCG演出。アニメ的表現を志向する越監督の意向か。

    ・ユナ、ユザレの力を使おうとするが、不発。何か変化があったようだ。

    ・ガッツファルコンから爆導索!これもガンダムっぽい演出。

    ・ゼペリオン光線も飲まれてしまう。ウーラーのような爆食ぶりは健在だ。

    ・トリガーに持ち上げられたメツオーガ、バトルモードになったナースデッセイ号のマキシマナースキャノンを喰らう。『ウルトラマン』(1966)のジェロニモンの倒し方に似ている。

    cf.)『ウルトラマン』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6642931.html

    ・しかし、メツオーガの中からメツオロチが登場。『ウルトラマンオーブ』(2016)で登場したマガオロチの色変え改造。角はマガ怪獣の赤いクリスタル角から、普通の角に挿げ替えられている。メツオーガ同様、色は青を基調とした暗めの配色。BGMもオーブのときに使われていたものを使用。あのときの絶望感が蘇る。

    cf.)『ウルトラマンオーブ』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6231535.html

    ・トリガー、トリガーダーク、ともに消えてしまう。タツミ隊長、ガーゴルゴンキーを使うと言う。一発逆転の策でもあるのか。

     ウーラー、マガオロチ、トリガーダーク。既出の敵を改造したり色を変えたり、CGで一部変形させたりと、予算が限られている中で工夫してあの手この手で新鮮味を出しながら面白い作品を作る。監督は料理上手であらねばならない。

     越監督が既存の怪獣を任されたということはそれなりに円谷プロ社内で認められてきた証だろう。しかしながら、アニメ的表現を志向するのはいいが、過剰なCGのみでそれを表現してばかりでは真の巨大特撮とは言えないのではないだろうか。

     近年の仮面ライダーのような、画面一杯にCG合成し、爆音を流しておけばいい、というような、何が何だか分からない行き過ぎた演出への道を歩んでしまっている気がする。それだけは避けてほしい。

    cf.)第17話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/12554622.html

    cf.)第15話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/12340738.html


    [参考]
    TV『ウルトラマントリガー』©2021円谷プロ・ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京

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