2004年に放送された『ウルトラマンネクサス』の作品コンセプトは「魂の原点回帰」。これは「従来のフォーマットをそのまま受け継ぐのではなく、常に新しい可能性に挑戦し、さらなるドラマやヒーロー像を追い求める」という「チャレンジスピリッツへの回帰」であると企画書には書かれている。

 この新たな挑戦として、「ULTRA N PROJECT」と銘打ってメディアミックスが展開された。

 具体的には、
1、『テレビマガジン』『てれびくん』といった子ども向けTV情報誌
2、ウルトラマンフェスティバルなどのイベントによる連動企画「ウルトラマンノア」
3、映画『ULTRAMAN』の上映
4、そのストーリーが『ネクサス』へ続くという展開
である。

 「大人が見ても子どもが見ても楽しめるウルトラマン」が目指され、大河ドラマ形式でシリーズが構成され、ドラマ面で力が入れられた。渋谷プロデューサーは「大人になって見直したら『なるほど』と思える作品にしたかった」と語っている。

 防衛隊であるナイトレイダーの隊員設定や装備についてもリアルさが追究され、撮影前には自衛隊出身者による武器の扱い方の講習まで行われた。

 結果的に力が入り過ぎて子ども視聴者が離れ視聴率に悩んだ作品でもあったが、重厚なストーリーは新たなウルトラマン像を生み出し、今なおファンから愛されている。

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cf.)前作『ウルトラマンコスモス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5982670.html

cf.)次作『ウルトラマンマックス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5997988.html

[参考]
『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS

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