『ウルトラマンネクサス』に登場する「スペースビースト」は、人間が抱く「恐怖」を食料とする。そんな恐ろしい設定の宇宙生物の全デザインを手掛けたのが、酉澤安施だ。


 「宇宙の怪獣は地球上の生物とは別に、独自の進化を遂げた生物」という解釈のもと、「生物の持つリアルな恐ろしさを追求する」というコンセプトに沿って、次々と不気味且つ醜悪な怪獣を誕生させていった。


 第1~4話に登場したペドレオンは『ウルトラQ』のゴーガへのオマージュ、と言われている。地上を這って移動する点が似ている。

 第9~10話に登場したラフレイアは『ウルトラマン』のガボラへのオマージュ。ラフレイアの大きな花弁が、ガボラの大きな襟にあたるわけだ。


 また、過去の着ぐるみから改造されたものも多い。

バグバズン:『ネオス』のシルドバン
ラフレイア:『ガイア』のレザイト
ノスフェル:『コスモス』のバデータ
アラクネア:『コスモス』のヤマワラワ、アルケラ、『ネオス』のザム星人(初代)
フログロス:『コスモス』のタブリス、『ガイア』のボクラグ
クトゥーラ:『ガイア』のマザーディーンツ
バンピーラ:『コスモス』のカオスバグ
リザリアス:『コスモス』のネルドラント
バグバズンブルード:『コスモス』のアルケラ

 アラクネアに関しては、頭部はアルケラ、腕はザム星人、胴体はヤマワラワ、という3体の継ぎ接ぎがベースとなっている。


 再利用される怪獣は、『ネクサス』のスーツアクターが過去に着ていた怪獣たちの中から選ばれ、負担が少ない状態でアクションができるように考慮されていたようだ。

cf.)『ウルトラマンネクサス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5869472.html


[参考]
『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS

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