『ウルトラマンエックス』(2015)では様々な平成ウルトラマンが客演したが、今回はウルトラマンネクサスが客演する第20話「絆-Unite-」についてのあれこれ。
・ネクサス客演回があるのは元々決まっていた。そのために当時メイン監督だった阿部監督が呼ばれた部分もある。小林弘利のプロットが良かったので、ほぼそのまま使ったそうだ。
・脚本会議で既に阿部監督の中では「ネクサスになるのは橘副隊長」と決まっていたが、敢えて自分からは言わず、「橘副隊長で」の言葉が出てくるのを待ったという。
・かおるの意識をどうやって戻すことにするかについて議論があった。心臓マッサージまでさせる話もあったが、子役だし、心臓マッサージの演技は難しく、下手をすれば嘘っぽくなってしまうため、息はしている設定にし、回復体位にさせるに留めた。
・釣り堀で撮影。飛んでくる魚は現場にいた田口監督も1尾投げている。
・釣り堀で撮影。飛んでくる魚は現場にいた田口監督も1尾投げている。
・「あきらめるな!」の声を加工して光の効果音にしている。一度出来た音を阿部監督が聞いたとき、分かる人には分かってしまいそうな音だったので、聞いても全然分からないくらい加工させた。分かってしまうと、ラストでの橘の台詞が霞んでしまうから。
・岡崎聖プロデューサーが川久保拓司の起用を言い出し、友情出演が実現した。川久保本人は嬉しい気持ちもありながら、相当のプレッシャーだったという。
・川久保が演じた、カナダにいた橘祥吾は現地で医者をやっている、という裏設定があった。
・振り向くネクサスと見つめあう橘祥吾。このときの振り向きは、『ネクサス』第1話の振り向きをちょうど反転させた同じ角度での振り向きを意識させた。当初はカットバックを3回くらい入れる予定だったが、減らしたらしい。阿部監督によると「川久保君にネクサスと会わせてあげたかった」という。因みに、『ネクサス』最終回のエピローグでリコと一緒にいる孤門を撮ったのも、リコと会わせてあげたかった」から。
・ネクサスの声は新録。橘副隊長が変身するので、ネクサスの声は「そこまで男らしい拳のききすぎた声は避けて」と阿部監督がオーダーした。
・バグバズンの登場カット。車2台持たせてビルの裏側に待機させ、立ち上がると同時に上に放り投げさせた。阿部監督が「カメラ前のビルに落ちてきたらいいな」とつぶやいてから本番撮影したら本当にカメラ前のビルで車が弾み、良い絵が撮れた。「奇跡のカット」となった。写真右下の車がそれ。
・バグバズンは当時のスーツを補修したもの。背中にある角はアラクネアの角を移植した。バグバズンが乗るビルは、乗っても大丈夫なよう、このために補強した。
・当初はメタ・フィールドを張る予定は台本にはなかったが、阿部監督が「ネクサスならここでメタ・フィールドを張るだろう」と思い、台本に手書きで書き加えたところ、スタッフたちの熱意で実現した。
・エックスが謎の連続光弾を発射するカット。当初は一発だったが、バグバズンのリアクションの間が長かったから、編集で光弾を多数発射していることにした。
・絵コンテ段階ではバグバズンにエクシードエクスラッシュを使う予定だったが、ビーストの性質上、ダークサンダーエナジーを払う必要がない、ということで使わないことにした。
・最初のネクサス登場後、大地が机に戻ってきてエックスと会話「あのウルトラマンが誰だか知らない?」「私もすべてのウルトラマンを知っているわけではない。地球は宇宙の要石のポイントにある。それを守るのが私の任務だ」というやりとりがあるが、尺の都合でカットし、エンディングで僅かに映っている。
・橘が隊長の机の上にエボルトラスターも一緒に置く→ルイルイがそれを手に取り変身しようとかざすが何も起きない→グルマン博士が手に取りかざすが何も起きないので「こういうのは選ばれた人間しか駄目なんだ」と言いながら橘に返す。という幻のシーンがあったが、尺の都合上あえなくカット。こちらもグルマンのカットだけエンディングで僅かに映っている。ルイルイの方はお蔵入り。
・・・オマージュを挙げればまだまだ色々あって切りがない。
こだわりにこだわり抜いた阿部監督入魂の1話。因みに、この頃はカタカナでいつもクレジットされており、第19話の「共に生きる」でも「アベユーイチ」とクレジットされているが、『ネクサス』の頃は「阿部雄一」とクレジットしていたため、今回の第20話も特別に「阿部雄一」でクレジットしている。
cf.)『ウルトラマンエックス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6227759.html
[参考]
You Tube 特爆!チャンネル 特撮は爆発だ! #129 緊急SP
https://www.youtube.com/watch?v=D-Z77SNLxUY
Blu-ray『ウルトラマンエックス』©2015円谷プロ
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・ネクサスのぐんぐんカットは新撮。ぐんぐん人形は当時のものが残っていたので、それを使った。
・バグバズンは当時のスーツを補修したもの。背中にある角はアラクネアの角を移植した。バグバズンが乗るビルは、乗っても大丈夫なよう、このために補強した。
・小西貴雄が『ネクサス』最終回の曲を新録したものを使用している。
・当初はメタ・フィールドを張る予定は台本にはなかったが、阿部監督が「ネクサスならここでメタ・フィールドを張るだろう」と思い、台本に手書きで書き加えたところ、スタッフたちの熱意で実現した。
・エックスが謎の連続光弾を発射するカット。当初は一発だったが、バグバズンのリアクションの間が長かったから、編集で光弾を多数発射していることにした。
・絵コンテ段階ではバグバズンにエクシードエクスラッシュを使う予定だったが、ビーストの性質上、ダークサンダーエナジーを払う必要がない、ということで使わないことにした。
・ロケ地は新宿。『ネクサス』最終回で孤門が変身した歩道の、道路を挟んで反対側の歩道で撮影した。『ネクサス』最終回でクロムチェスターが飛んで行った先の空間を見つめる橘と大地。
・最初のネクサス登場後、大地が机に戻ってきてエックスと会話「あのウルトラマンが誰だか知らない?」「私もすべてのウルトラマンを知っているわけではない。地球は宇宙の要石のポイントにある。それを守るのが私の任務だ」というやりとりがあるが、尺の都合でカットし、エンディングで僅かに映っている。
・橘が隊長の机の上にエボルトラスターも一緒に置く→ルイルイがそれを手に取り変身しようとかざすが何も起きない→グルマン博士が手に取りかざすが何も起きないので「こういうのは選ばれた人間しか駄目なんだ」と言いながら橘に返す。という幻のシーンがあったが、尺の都合上あえなくカット。こちらもグルマンのカットだけエンディングで僅かに映っている。ルイルイの方はお蔵入り。
・・・オマージュを挙げればまだまだ色々あって切りがない。
こだわりにこだわり抜いた阿部監督入魂の1話。因みに、この頃はカタカナでいつもクレジットされており、第19話の「共に生きる」でも「アベユーイチ」とクレジットされているが、『ネクサス』の頃は「阿部雄一」とクレジットしていたため、今回の第20話も特別に「阿部雄一」でクレジットしている。
cf.)『ウルトラマンエックス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6227759.html
[参考]
You Tube 特爆!チャンネル 特撮は爆発だ! #129 緊急SP
https://www.youtube.com/watch?v=D-Z77SNLxUY
Blu-ray『ウルトラマンエックス』©2015円谷プロ
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