『帰ってきたウルトラマン』(1971)~『ウルトラマンレオ』(1974)は第2期ウルトラシリーズと言われているが、ヒロインに何かしら起こるというジンクスがある。

 まず、『帰ってきたウルトラマン』。坂田アキは第37話「ウルトラマン 夕陽に死す」でナックル星人により兄と一緒に殺されてしまう。これは郷秀樹の心を乱し、動揺させるため、という設定。しかも殺され方が酷かった。榊原るみ自身、あまりにも酷い殺され方なのでしばらく本編を見ていなかったという。

 実際は、多忙な榊原るみのスケジュールが合わず、降板が決まったという背景があった。続く第38話「ウルトラの星 光る時」でウルトラマンジャックはリベンジを果たすのだが、ラストで早くも次のヒロインが登場する。


 次に、『ウルトラマンA』。当初、南夕子役は関かおりであったが、クランクイン直後に事故で降板。星光子に交代。第1話を撮り直すという運びとなった。星光子は経験もなく、右も左も分からずの途中参加で、周りも忙しそうで何が何だか分からなかったという。しかし、「北斗と一緒にウルトラマンに変身するお姉さん」というイメージが定着し、一躍人気者となった。しかし、第28話「さようなら夕子よ、月の妹よ」を持って降板。実は月星人で、月に帰らなければならないという設定が編み出された。

 実際は、2人が合体変身する設定は脚本上の制約が生じて苦しかったから・という説があるが、本人の意思かもしれず、定かではない。それでも復活を望む声は多く、第38話や最終話で再登場したり、『タロウ』第39話にもゲスト出演した。


 『ウルトラマンタロウ』では白鳥さおり役のあさかまゆみが撮影の辛さに耐えかねて第16話「怪獣の笛がなる」で降板。第20話「びっくり!怪獣が降ってきた」から何の説明もなく突然、小野恵子に変更されている。演技の雰囲気もまったく違い、まるで別人であった。


 そして最後、『ウルトラマンレオ』では第40話「MAC全滅!円盤は生物だった!」で山口百子と梅田カオル、ヒロイン2人揃って円盤生物の被害に遭い死亡。百子役の丘野かおり、カオル役の富永美子(現・冨永みーな)は人気が高かっただけに、惜しかった。


 因みにそれ以降、おおとりゲンが居候するのは美山家。あゆみ役は当時天才子役と言われた杉田かおる(現・橋本薫)である。

cf.)『帰ってきたウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6315068.html

cf.)『ウルトラマンエース』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5915827.html

cf.)『ウルトラマンタロウ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5925381.html

cf.)『ウルトラマンレオ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5936832.html

[参考]
『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS
DVD『帰ってきたウルトラマン』©1971円谷プロ
DVD『ウルトラマンエース』©1972円谷プロ
DVD『ウルトラマンタロウ』©1973円谷プロ
DVD『ウルトラマンレオ』©1974円谷プロ
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