初代『ウルトラマン』(1966)のデザインは、彫刻家・成田亨によるものだが、デザインが変遷していく途中、デザインの決定稿を待たずに粘土原型作成に進んでいる。粘土原型の製作を担当したのは造形家・佐々木明。武蔵美術大学卒で、成田亨の後輩にあたる。成田から口頭で指示を受け試行錯誤しながら造型した。

 そのときの製作イメージによると、ウルトラマンの眼はトンボかバッタのイメージ。さらに、顔全体はちょんまげをつけた侍のイメージだったという。

 当初、完成したスーツには、口が開閉して喋っているように見せるギミックが施されていた。しかし、マスクに塗ったラテックスが伸び縮みするうちにシワになってしまい、それを見た円谷英二が口の開閉を止めさせたという。Aタイプスーツは口が半開きになっており、頬にシワが出ているのは、その時の名残である。

 佐々木明は『ウルトラQ』(1966)の頃から美術スタッフとして製作に参加。怪獣やミニチュアセット造型などに携わっている。全てのウルトラマンの原点となるウルトラマンのマスクやウルトラセブンのマスクを造型した。

cf.)『ウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6642931.html

[参考]
You Tube CHBobcatsチャンネル ウルトラ伝説(初代マン編)Part2/4
https://www.youtube.com/watch?v=N3CFa6LaEGA&t=20s
https://ja.wikipedia.org/wiki/佐々木明
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