初代『ウルトラマン』(1966)の撮影期間中、ウルトラマンのスーツは怪獣との激しい殺陣の影響で破損・劣化が激しく、スーツが新造されている。撮影順にAタイプ、Bタイプ、Cタイプ、とそれぞれ呼ばれている。Aタイプのマスクはラテックスが塗られており、顔面に凹凸やシワがあるが、BタイプからはFRP(強化プラスチック)が使われ、綺麗な仕上がりとなっている。BタイプからCタイプに移る過程でマスクも新造されており、特徴が微妙に違うが、マスクも変えた理由については諸説ありはっきりしていない。

 最終話「さらばウルトラマン」に登場したゾフィー。これは、にせウルトラマンとして流用されていたAタイプのボディを再改造したものと、新たに作ったCタイプのマスクを組み合わせて作ったと言われている。よく見ると、トサカ部分が黒く塗られている。ウルトラマンが入った赤い光球を運ぶゾフィー人形も、トサカが黒い。また、目の位置が若干高く、覗き穴がない。企画当初の段階では「ウルトラマンの実兄」という設定だった。


 当時の学年誌などでは「ゾフィ」や「ゾフィー」、そして「ゾーフィ」と表記がバラバラであり、なんとゼットンを操っていた黒幕説も存在する。


 ゾフィースーツは後に、ボディの塗装をウルトラマン仕様に塗り替えられ、再びウルトラマンとして使われるようになる。これが俗にいう、幻のDタイプスーツである。因みに、ゾフィーの名称は劇場映画『ウルトラマンZOFFY』(1983)をきっかけに「ゾフィー」で統一されるようになったという。


cf.)『ウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6642931.html

[参考]
『ウルトラマン裏百科』編著:宇宙囚人207
https://ja.wikipedia.org/wiki/ゾフィー
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