『ウルトラマン』(1966)は大ヒットを記録するが、製作が追い付かなくなり、放送続行を断念。第39話「さらばウルトラマン」でその幕を閉じた。さて次回作は。人気を継承する形で製作が決定した『ウルトラセブン』(1967)。しかし、その道のりは困難を極めた。


 『ウルトラマン』(1966)終了後、東映製作による『キャプテンウルトラ』(1967)が半年間にわたり放送され、その間に『ウルトラセブン』(1967)の製作体制が固められていった。「敵は宇宙からの侵略者に統一する」という方向性が示された上で、新たな路線を目指すべく、試行錯誤が続いた。

 最初の企画案は「宇宙基地No.7」。続く企画案「ウルトラ警備隊」は宇宙時代に活躍する地球防衛軍隊員たちと侵略者たちとの戦いを描いたものであったが、巨大変身ヒーローは登場しないものであった。この企画案は『キャプテンウルトラ』の方に継承されていく。

 その後、企画が練り上げられ、「ウルトラアイ」となった企画では、ウルトラ警備隊に主人公の「諸星弾」という少年が加わり、「レッドマン」に変身して侵略者と闘うという内容だった。この「レッドマン」はダミータイトル。その後、金城哲夫が『快獣ブースカ』(1966)(日本テレビ)の後継作品として構想していた7人の猿人によるコメディ作品「ウルトラ・セブン」からタイトルを拝借、『ウルトラセブン』という名で正式決定した。因みに、必殺技アイ・スラッガーは「ウルトラアイ」の頃の名残り。眼(アイ)がキーポイントとされ、主人公にも眼が印象的な森次浩二(当時)が選ばれ、変身シーンも眼から変身していく演出がなされた。

 セブンのデザインは前作同様、成田亨が担当。スーツアクターの上西弘次の体型に合わせ、上半身に意匠を凝らし、下半身は極力意識させないようアッサリとしたデザインにした。

 企画段階から英国SF作品『サンダーバード』(1965)の影響を色濃く受けており、戦闘メカや基地の描写がより本格的となっている。また、ウルトラホークの発進シークエンスは『ウルトラQ』『ウルトラマン』で培ってきた特撮技術・美術の粋を集めた素晴らしい出来映えとなり、監修の円谷英二が絶賛したという。

 『ウルトラQ』以降の累積赤字を理由に、第3クール以降は予算の引き締めが行われ、着ぐるみや特撮セット等が節約され、着ぐるみが登場しない回も存在する。しかし脚本陣はそんな逆境の中でも奇抜なアイディアを連発し、工夫を凝らした見応えあるハードSF作品となっている。作品を覆う雰囲気としては、視聴者層を若干高く設定したのもあり、前作『ウルトラマン』に比べてやや暗め。大人が観ても十分楽しめ、現代にも通ずる深いテーマ性を抱えた回が多いことで有名である。

cf.)セブンのデザインについてはこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5882978.html

cf.)『ウルトラセブン』各話クレジットはこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5889049.html

cf.)前作『ウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6642931.html

cf.)次作円谷作品『怪奇大作戦』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6179907.html

cf.)次作ウルトラシリーズ『帰ってきたウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6315068.html

[参考]
『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS
https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラセブン
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