『ウルトラセブン』(1967)放送当時の学年誌ではよくセブンの特集が組まれており、色々と勝手に設定が考案され、発表されていたようだ。

 たとえば、四国家分裂説。M78星雲には2つの人種があり、レッドマン系とホワイト系に分かれる。まるで人間世界のブルーカラーとホワイトカラーのようだ。

 さらに、四つの国家に分かれるという。「〇〇族」といって、体を大幅に占める色で判別される。勇士階級のレッド族、知識階級のシルバー族、頭のいいホワイト族、力持ちのブルー族。それぞれが国家を形成している、とされた。

 だが、現在の公式設定はレッド族、シルバー族、ブルー族の3種で、頭のいい種族とされるのはブルー族だ。ウルトラマンヒカリもブルー族で頭がよく、研究により数々のアイテムを開発している。もちろん戦闘もできるのだが。

 一方、戦闘が得意とされるレッド族でも、アイテム開発に携わるケースもある。セブンが開発しジャックに渡したウルトラブレスレットが好例だ。また、息子のゼロにウルトラゼロブレスレットを授けており、プラズマシンクロ装置によって光の国にいながらエネルギーの使用履歴が確認できる仕組みになっている。

 開発したのはセブンではなく他の者という説もあるが、今のところはセブンの開発とみていいだろう。

 2009年に登場したゼロにおいては、レッドとブルーがメインの体色のため、ゼロの母はブルー族ではないかと思われる。光の国では混血が進んでいる模様。

 また、2020年に登場したゼットにおいては、ブルーとシルバーがメインの体色のようだが、所々黒い箇所もあり、今のところM78星雲出身なのかはっきりしていない。デザイン的には新世代になるにつれ色が増えていく傾向にあるようだ。


 また、こんな記事もある。セブン家族のひみつ。

父は勇士司令部の部長をしていたが、引退。
母はやさしい人だったが、セブンを生んですぐに亡くなる。
兄は父の跡を継いで、勇士司令部の部長。
姉は健康管理局の局次長。

・・・セブンは末っ子だった。どこか愛嬌のあるダンの性格を考えると、納得がいく。

 これらは光の国のトンデモ説として片づけることも出来るが、当時の学年誌編集者たちがどうにか面白くしようと設定を懸命に考えていた足跡として、興味深い資料でもある。

 こうした設定の数々は学年誌で特集を組む度に幾度となく発表されるので、後々、整合性が取れなくなることも多かった。しかしその度に、「いままでお知らせしていた情報は間違えて伝えられていたものだった。正しい情報はこれだっ!」と設定を塗り替え更新していった。

 こうした学年誌とのタイアップは情報錯綜の元ではあったが、ウルトラ人気を下支えしていのは間違いなく、新たなシリーズへの原動力を生み出し続けていったのである。

cf.)『ウルトラセブン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6375058.html

[参考]
『ウルトラマン裏百科』宇宙囚人207
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