10月3日(土)放送の『ウルトラマンゼット』第15話「戦士の使命」はグリーザ登場回。脚本は吹原幸太。監督は田口清隆。

cf.)故・吹原幸太についてはこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6267186.html

・グリーザの予兆として「虚空振動」という言葉が出て来た。極めてSF的な設定だ。

・八王子ならぬ六王子にグリーザ出現。

・ジードとゼットのバリアを貫く程の攻撃を見せるグリーザ。

・ヘビクラ=ジャグラーも参戦。トライキングに変身する。しかし、歯が立たないと分かり、ガンQとレイキュバスのメダルも使い、ファイブキングに進化。「闇の力、もうちょっとお借りするゼーット!!」

・ジードはグリーザに取り込まれてしまう。

・ジャグラーがハルキの前に登場。車の運転をさせ「そこ右」とナビする姿がシュールだ。カブラギを強襲し、ベリアルメダルをゲットする。

・ゼロメダルとベリアルメダル。ライバル同士のメダルが共鳴現象を起こし、ゼロビヨンドメダルとベリアルアトロシアスメダルに進化。

・しかし、ベリアルアトロシアスメダルがゼットライザーに入らない。このあたりは『ウルトラマンオーブ』(2016)でサンダーブレスターへの初変身時にベリアルカードがなかなか入らないシーンや、『ウルトラマンR/B』(2018)でルーブへの初変身時にベリアルクリスタルがなかなか入らないシーンを想起させる。

cf.)『ウルトラマンオーブ』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6231535.html

cf.)『ウルトラマンR/B』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6244727.html

・レッキングバーストを放つグリーザ。ジードと融合しかけているようだ。声を入れたのはリク役の濱田龍臣。

・ゼロビヨンド、ジード、ベリアルアトロシアスのメダルを使ってデルタライズクロー登場。グリーザの中で生まれた「宇宙の穴を縫う針」ベリアロクを取り出すことに成功。ジードの中のベリアル因子がグリーザの中で影響して出来たという。

・喋る剣ベリアロク。対して、律儀に挨拶するハルキ。

・グリーザの光線を食べて、跳ね返してしまうベリアロク。デスシウムスラッシュでトドメ。「Connect the truth」2番が流れるのも良かった。

・ヒカリがジードライザーを直してくれたため、オーブ、ギンガ、エックスのメダルをハルキに託すリク。新たに手に入れたメダルは何に使われるのだろうか。

 テレビシリーズでの最強フォームの演出は今回が初となる田口監督。どうしようかと色々考えたという。簡単には倒せない怪獣グリーザを出し、デルタライズクローの強さを強調。『ウルトラマンエックス』(2015)の最終話で自身が演出した屈指の強さを誇る名怪獣を再び演出し、グリーザの更なる魅力を引き出している。暗黒舞踊を参考にしたというあの独特の動きも健在だった。

 特撮も力が入っており、ビルを突き破って出てくるグリーザとデルタライズクローのカットなどは圧巻だった。

 新武器「ベリアロク」はベリアルの顔を象っている点でやはりインパクトが強い。今後、ベリアロクとの会話も注目ポイントで、「デスシウム歯磨き」はいつ出てくるのか気になるところ。しかしながらその一方で、商戦のためかもしれないが、ジードがやっとの思いで葬ったベリアルを手を変え品を変え、色んな形で復活させてしまう点はどうなのか、という意見も散見される。まぁ、それだけ人気が高かった名悪役であり、あの眼の形が忘れられない程秀逸なデザインだったということだろう。唯一の救いは、ベリアル本人とベリアロクとは別人格らしいというところである。

 次回はユカ中心の回。これまでハルキ以外のレギュラーの登場人物たちを深掘りした回がなく、人間ドラマ的部分で物足りなさもあったので、後半戦は重厚な脚本を期待したい。

cf.)第14話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/7211913.html


[参考]
TV『ウルトラマンゼット』©2020円谷プロ・ウルトラマンZ製作委員会・テレビ東京

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