12月19日(土)放送の『ウルトラマンゼット』最終話「遥かに輝く戦士たち」はデストルドス登場回。脚本は吹原幸太。監督は田口清隆。

cf.)故・吹原幸太についてはこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6267186.html

・サブタイトルには「夏川遥輝(ナツカワハルキ)」の下の名前が含まれている。

・ストレイジの行く手を塞ぐ警備隊。銃を構える隊長を演じたのは木村圭作。田口監督なじみの俳優で、『ウルトラゾーン』(2011)のドラマパートにも刑事役で出演している。

cf.)『ウルトラゾーン』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6055472.html

・「安心しろ。峰打ちだ。」ジャグラーが格好良い。ユカの反応は当然、「解剖したい」のだろうが、DNAの採取のために髪の毛等を所望。

・「ゴー・ストレイジ!」これまで孤独だったジャグラー。だがこれまでのストレイジの面々との関わりが、宇宙人であることを明かしても切れない絆を築き上げていた。やっと彼にも本当の意味で「仲間」が出来た。

・ヨウコの狂い方が半端ない。少し引いてしまう程。

・街中にいるデストルドスの実景合成が見事。

・デストルドスの背中から出ているレッドキングの首が、アクションのときにプルプルと震えていてシリアスな戦闘シーンなのに滑稽でもあった。

・キンジグジョーSCとウィンダムでも歯が立たずピンチに。そのとき、鋼芯鉄拳弾が。キターーーーッ!!!という感じだ。操縦者はバコさん。「骨董品だってな~、まだまだ役に立つんだよ!」

・ドリルを装備するセブンガー。モゲラオマージュだ。このver.はソフビ化されるのだろうか。

・精神世界のような空間で腕相撲するハルキとヨウコ。涙の会話が良かった。

・落下するヨウコを助けるべく、豪風を浴びながら変身。ヨウコと手を取り合った瞬間は『ウルトラマンネクサス』(2004)の最終回を彷彿とさせた。だが、そのあとの両手を合わせて落下していく様はジブリ映画『千と千尋の神隠し』(2001)での千尋とハクそのものだった。

cf.)『ウルトラマンネクサス』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/5869472.html

・デルタライズクローの手に乗って助けられたヨウコ、そしてオープン撮影でのあおりカット。このあたりはファンを唸らせる王道演出。吹原幸太と田口清隆、分かってるな~

・「色々と面白いものを斬った。楽しかったぜ!」と言って捨て身の攻撃に出るベリアロク。まさか奴に自己犠牲の精神があったとは。

・巨大ビルに埋め込まれる形での破壊表現も良い。やはり最終回の特撮のために予算を温存していたようだ。

・「立ってー!ウルトラマンゼットー!」ここでお約束のOP。たまらない。

・ゼスティウム光線がZの字に曲がって討ち勝つ。最後まで自己主張。

・空の彼方へ飛び去るかと思いきや、疲れて途中で落下するゼット。1/3人前という設定のウルトラマンだからこそ出来る演出。

・ユカとカブラギに捕獲されるセレブロ。待っている運命は解剖しかないだろう。

・礼をするゼット。これも新鮮に映った。そして生きていたベリアロク。これもお約束か。

・エンドロールで「In memory of 吹原幸太」のクレジットが泣けてくる。因みにここでの「In memory of」は「~を追悼して」の意。


 ジャグラーにもやっと「仲間」が出来たことがファンとしては嬉しい。誰ひとり欠けることなくピンチを乗り越え、大団円を迎えたストレイジだが、ハルキが何の迷いもなさそうにゼットと共に宇宙へ飛び立ってしまうのが少し引っ掛かった。おそらく、尺の関係でそのあたりの逡巡は描けなかったのだろう。

 ネット流行語ランキングで第6位を獲得した「ウルトラマンZ」。今作は間違いなく今後のウルトラシリーズをさらに盛り上げていく起爆剤になった。・・・それにしても、映画が製作されないのは本当だろうか。製作すれば大ヒット確実なのだが。もったいない話である。

cf.)第24話はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/8131805.html


[参考]
TV『ウルトラマンゼット』©2020円谷プロ・ウルトラマンZ製作委員会・テレビ東京

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