たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    カテゴリ:ウルトラマン > ウルトラマンパワード

     引き続き「特撮のDNA」レポ。

    今回は『ウルトラマンパワード』(1993)のブースより。

    cf.)『ウルトラマンパワード』総論→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/5950759.html

    ・パワードのマスク。眼の形がアーモンドというよりは卵に近い形になり、青と紫で銀河宇宙を連想させるようなカラーリングがなされている。口元は上唇(?)部分が若干V字型になり、八重歯が覗いているようにも見える。輪郭はやや縦長で凛々しい印象に。

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    ・パワードの胸像。感情の変化によって眼が赤にもなる点が斬新だった。

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    ・検討用ひな型とミニチュア。

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    ・カラータイマーとフラッシュプリズム。撮影用オリジナル。
    フラッシュプリズムは光るだけなので、余計なギミックがなくて良い。両脇の突起は丸みを帯びているので、ツボを押すのにも使えそうだ。

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    ・W.I.N.R.のヘルメット、隊員服、インターフェイス・コミュニケーター、ストライクビートル。
    すべて撮影用オリジナル。

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    ・W.I.N.R.ショット。これも撮影用オリジナル。

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    ・前田真宏による初期デザイン。

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     2020年12月現在配信中の『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』では、パワードはグレートと一緒にリブットに修行をつけ、ロッドを授けている。メガスペシウム光線も健在で、第1話でバルタン星人に放った光と溜めのモーションが使われている。海外に再度進出していこうとする動きの中で、再び注目を集める海外勢ウルトラマン。

     今回、英語吹き替え版のパワードの声を担当したケイン・コスギだが、今後、もしかしたらケイン・コスギ自身が変身者ケンイチ・カイとして再演することもあるかもしれない。

    cf.)その14はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/8084297.html

    cf.)その12はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/8047073.html


    [参考]
    「特撮のDNA~ウルトラマンGENEOLOGY~」©円谷プロ・特撮のDNA製作委員会

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     『ウルトラマングレート』(1990)に続く海外企画として1993(平成5)年にアメリカ・ハリウッドで製作されたのが『ウルトラマンパワード』である。ビデオシリーズとして発売され、後の1995(平成7)年にTBSから放送された。

     円谷プロダクションとメジャー・ハヴォック・エンタテイメントの共同製作。英題は『Ultraman The Ultimate Hero』。当時、円谷プロの取締役営業部長であった円谷一夫がプロデューサーを務め、営業部主導で製作が進められた。

     「『ウルトラマン』をアメリカの最新映像技術でリメイクしたらどうなるか」という試みもなされており、企画発端当初はウルトラマンも怪獣も原典のデザインそのままを使用する予定だったが、新たなデザインにすることが決定。設定・デザインともに現・アニメ監督の前田真宏や現・映画監督の樋口真嗣らによって設立されたアニメーション製作会社ゴンゾが手掛けた。前田真宏によると、コンセプトは「生物感」で、パワードは「仮面としてデザインされた初代のウルトラマンを生き物として置き換えた」という。バルタン星人やドラコ、ゼットンには「昆虫のイメージ」を採り入れている。

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     造型はアメリカ側。造型チーフは映画『プレデター2』を手掛けたケビン・ハドソン。パワードのスーツは、『グレート』以前に使われていたウエットスーツではなく、「フォーム・ラテックス」が使われたが、非常にスムーズに動ける反面、傷みやすかったため、全13話で合計13着のスーツが作られた。

    cf.)「特撮のDNA」での展示はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/8076514.html

     脚本は、後に「平成ガメラシリーズ」を手掛ける伊藤和典や、ゴンゾ設立者のひとり山口宏によって書かれ、最終的にはアメリカ側のスタッフによって改稿された。

     SFXスーパーバイザーに、映画『ターミネーター2』などで知られるジョセフ・ビスコーシルを招き、本場ハリウッドならではの映像表現が目指された。その爆発表現などは素晴らしかった、と三池敏夫が語っている。

     一方、建物などのミニチュアの作りや扱いが粗末で、第1話を見て危機感を覚えた樋口真嗣らは現地から日本にSOSを出し、追加予算を要請。現地でミニチュアセットの補強や細部に至るまでの作り込みを行った。その出来栄えを写真に撮り、三池敏夫が現地スタッフに見せたところ、「どこに行ってきたんだい?」と聞かれ、実景であると騙せたという。

    cf.)『ウルトラマンUSA』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5950915.html

    cf.)『ウルトラマングレート』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5948869.html

    [参考]
    『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS
    Blu-ray『ウルトラマンパワード』©円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマンパワード
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