たかの特撮ブログ

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ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    カテゴリ:ウルトラマン > ウルトラマンメビウス

     『ウルトラマンメビウス』(2006)第33話「青い火の女」は人魂怪獣フェミゴン(フェミゴンフレイム)が登場するテッペイ回。脚本は長谷川圭一。監督は小原直樹。特技監督は菊池雄一。

    ミライの正体がウルトラマンメビウスであることが明かされた後でしかできない展開が模索された。
    人間として倒すわけにはいかない怪獣が現れたときどうするのか、そのときウルトラマンは?
    という立場の違いから来るジレンマを描いたエピソード。

    ・霊媒師を演じたのは赤星昇一郎。お笑いトリオ「怪物ランド」として活動していた時期もある。
    平成ウルトラシリーズの常連で、
    『ティガ』(1996)第27話「オビコを見た!」のオビコ役、
    『ガイア』(1998)第50話「地球の叫び」の幹部役、
    『平成セブン1999』(1999)第2話「空飛ぶ大鉄塊」の辺見芳哉 / キュルウ星人役、
    『コスモス』(2001)第38話「オヤジ星人」のベリル星人役、
    『マックス』(2005)第20話「怪獣漂流」の住職等、第29話「怪獣は何故現れるのか」の上田耕生役
    『オーブ』(2016)第22話「地図になりカフェ」のブラック店長(指令)役を演じている。
    他にも、『仮面ライダーウィザード』(2013)第17話の占い師 / マンティコア役、戦隊シリーズやメタルヒーローシリーズへの出演も多い。

    ・フェミゴンに憑りつかれてしまうタカムラ・ミサを演じたのは斉藤麻衣。
    映画『ウルトラマンティガ・ダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』(1999)の七瀬リサ役でデビュー。
    映画『ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET』(2002)と『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE』(2003)のシャウ役、
    『ウルトラQ dark fantasy』(2003)第13話「影の侵略者」の亜乃留役、
    『ウルトラマンマックス』(2005)第28話「邪悪襲来」のリリカ役、
    と、こちらも平成ウルトラシリーズの常連。
    宇宙人役が多い中で、ミサ役のときは「今度は人間ですね」と喜んだという。
    『仮面ライダーファイズ』(2005)では木村沙耶役で仮面ライダーデルタへの変身を果たしている。
    しばらく活動休止していたようだが、今はナレーター、アナウンスなど、声の仕事を中心に受けているそうだ。できることならいつの日かまたウルトラシリーズに復帰してほしい。

    ・フェミゴンフレイム。迫力あるコンビナート大火災シーン。炎を吐くのではなく、炎を飲み込んでエネルギーにする描写が斬新。制約が多い中、特撮班が頑張って見応えのある映像が出来た。この着ぐるみは後の『ウルトラ銀河伝説』のブラックキングに改造され、今は残っていないらしい。
    因みに、『帰ってきたウルトラマン』(1971)当時のフェミゴンはキングザウルス三世の流用。頭部に角を抜いた跡が残っている。また、当時は女性隊員の丘隊員に憑依。「フェミ」とはフェミニズムから取ったのだろう。今回も女性に憑りついたが、シンクロ能力が当時よりも高く、体に受けた攻撃が直接憑依体の人間にも反映されてしまう特徴がある。

    ・作業員を助けるべくフェミゴンフレイムにメビュームシュートを撃とうとするが、テッペイの一言で思い留まる。

    ・「人間として彼女を見捨てることはできない!」と言い放つテッペイ。
    「人間として」という言葉がミライにとっては「お前は人間じゃない」という意味に聞こえるキツイ言葉。物語終盤で正体がバレるセオリーを破り、中盤で正体がバレてしまうこの『メビウス』。この言葉は『メビウス』だからこそ破壊力のある言葉となった。
    こういった軋轢を乗り越え、正体がバレたあとでも仲間たちとの友情がさらに深まっていく。

    ・自分の無力さに打ちひしがれるテッペイと屋上で話すサコミズ隊長。
    「どんな結果が待っていようと、あきらめず、最後の最後まで精一杯頑張る。人の命を守る仕事っていうのは、そういうことじゃないのかなぁ。」
    サコミズ隊長を演じているのは田中実。
    『ゴジラ×メカゴジラ』(2002)の警備の隊員役、
    『仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーアクセル』(2011)相模広志 / コマンダー・ドーパント役も演じている。
    2011年、44歳の若さで原因不明の自殺を遂げている。穏やかな語り口調で、魅力ある俳優だっただけに、実に惜しい。

    ・ミライの協力を得て開発したスピリット・セパレーターを撃つテッペイ。良い表情をしている。

    ・メビュームシュートを放つメビウス。

    ・ミサは無事だったが、フェミゴンに憑りつかれてからの記憶を失い、彼氏のもとへ。
    テッペイの淡い恋心は青空の彼方に散った。雲の広がり具合と空の青さがちょうど良く、物語を爽やかな味わいで終わらせることに成功している。

    テッペイ役を演じたのは内野謙太。近年では『仮面ライダーゼロワン』(2019)第3話での一貫ニギロー役が記憶に新しい。『メビウス』から10年以上経っているのにまったく老けていないという印象だった。またウルトラシリーズで再演してほしい。


    cf.)『ウルトラマンメビウス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6016964.html

    [参考]
    DVD『ウルトラマンメビウス』©2006円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/赤星昇一郎
    https://ja.wikipedia.org/wiki/斉藤麻衣
    https://ja.wikipedia.org/wiki/田中実
    https://ja.wikipedia.org/wiki/内野謙太
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     2006(平成18)年に放送された『ウルトラマンメビウス』は「ウルトラマン40周年記念作品」。「いかに世代を超えて作品の魅力を訴えかけられるか」という点を軸に企画が練られ、「歴代ウルトラマンの登場」が決定した。

     しかし、「それぞれ異なる世界観の中で活躍してきたウルトラマンたちを、どのようにして共演させるか」 という問題が生じ、当初はそれぞれの世界からメビウスの世界に駆け付ける設定が考えられたが、結局、M78星雲系「ウルトラ兄弟」の設定を引き継ぎ、『Q』から『80』までは同じ世界での出来事であり、『80』以来、約25年間、地球に怪獣は現れていなかった、という強引な力技ともいえる設定となった。しかし、これにより、過去作品との繋がりを示す台詞や、宇宙警備隊のルーキーの成長物語、といった要素が加わり、より楽しみやすい作品となった。

    cf.)『ウルトラマン80』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6276509.html


     メイン監督は佐野智樹。2005年に映画『変身』で監督デビューしたばかりであったが、全50話中、10話をフレッシュな感性で演出。第1話ではウルトラマンが街の壊滅を人間から叱責される。また、従来は物語終盤でウルトラマンの正体がバレるところを、物語中盤でバレる、という史上初の試みがなされたが、それがテーマである「友情」を深めるきっかけになるという展開を見事に仕上げてみせた。


     登場怪獣は、前作『マックス』で第1期ウルトラシリーズの怪獣が多く登場したので、本作では第2期ウルトラシリーズの怪獣が比較的多く登場している。


     メビウスのデザインは丸山浩が担当。『ネクサス』のベースデザインの1つである「ULTRAMANーZ」が原案となっており、マスクはツシマヤマネコがモチーフ。ウルトラ兄弟と並んだときに、敢えて浮くようにデザインしたという。

    cf.)『ウルトラマンネクサス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5869472.html


     物語後半では、ウルトラ兄弟に変身していた古参の俳優たちの客演も叶い、往年のファンを喜ばせた。まさに「親子で楽しめるウルトラマン」の典型と言える作品である。

    cf.)前作『ウルトラマンマックス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5997988.html

    cf.)『ULTRASEVEN X』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6039941.html

    [参考]
    『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS
    DVD『ウルトラマンメビウス』©2006円谷プロ・CBC
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマンメビウス
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