たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    カテゴリ:ウルトラマン > その他

     ウルトラマンリブット。マレーシアのアニメ作品『ウピンとイピン』の中で、円谷プロ公認のキャラクターとして2014年に登場。実写版スーツも製作され、日本では『新ウルトラマン列伝』の最終回に初登場し、2019年の『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』で本格的にデビューし、活躍した。

     ニュージェネたちの中で、ひとりだけ色味も少なくデザイン的な装飾も少ないこのリブットが、なぜだかひたすら格好良く見える。その理由を下記3点から考えた。

    1、デザイン
     ニュージェネレーションヒーローズのデザインは多岐にわたる。体の各所にクリスタルをあしらったギンガ、黒を基調に挑戦的な頭部デザインが目を引くビクトリー、ヘッドホンのような耳とサイバーチックな模様のエックス、黒を基調とし大剣を携えたオーブ、大きく尖った水色の目をしたジード、赤い炎と青い水の装飾をそれぞれあしらった兄弟・ロッソとブル、そしてまさかのオレンジ色が特徴的な女戦士・グリージョ。皆一様に多彩である。

     そんな中でリブットは初代ウルトラマンのデザインから大きく逸脱することなく、体色は赤と銀。装飾も少なく、左腕の小さなシールド(使用時には大きくなる)と、斜めに切り込みの入った耳が若干目を引くぐらい。体の模様も初代ウルトラマンのラインを基調としながら、曲線と角を巧妙に織り交ぜただけで、初代との見分けがつけば良い程度に留めている。

     シンプル・イズ・ザ・ベスト。ごちゃごちゃした装飾をつけるより、初心に還って初代のスマートで流麗なフォルムに近づけた方が格好良いということである。成田亨と佐々木明で生み出された初代ウルトラマンが、結局のところ一番。“真実と正義と美の化身”は令和となった現代に至ってもその価値は変わらない。普遍的な要素が凝縮されているのだ。

    cf.)初代ウルトラマンのデザインについてはこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6180062.html

     図らずも、『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』で、ニュージェネたちと並び立つことで、そのことが証明されてしまった。ただ、かといってニュージェネたちの格好良さが色褪せるわけではないので、そのことだけは付け加えておこう。

    2、戦闘スタイル
     リブットの戦闘スタイルは独特で、「シラット」という格闘技をモチーフとしている。敵が腕で攻撃してきたら、その腕からダメージを与えていく、という感じで、いきなり顔やボディを狙わない。末端から徐々に破壊していく、という主旨が斬新且つスマートである。

     また、左腕に盾を装備しており、使用時にはこれが大きくなり、敵の攻撃を弾く。盾というと、ウルトラマンジャックのブレスレットシールドを想起させるが、『帰ってきたウルトラマン』(1971)第40話「冬の怪奇シリーズ まぼろしの雪女」のスノーゴン戦くらいしか使った実績がない。また、ウルトラマンゼロも『ウルトラゼロファイト』(2012)で使用している。バリアではなく、盾という実物を使うところがポイントで、これが戦士感をアップさせ、「守る」という専守防衛性の演出に一役買っている。そもそも、ウルトラマンとは「何かを守るために闘う」者であることを忘れてはならない。左腕に携えた盾は本質を理解した上での装備であり、これを常備することになった所以にもエピソードがありそうで、想像が尽きない。

    cf.)『帰ってきたウルトラマン』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6315068.html

    cf.)『ウルトラマンゼロ』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6085844.html

     因みに、ウルトラシリーズではないが、グリッドマンもバリヤソードという盾を使用し、盾に剣が収納されている。

    3、出来る男であること
     「ギャラクシーレスキューフォース」の一員として活躍するリブット。ウルトラマンタロウの忠告を最後まで聞かずに飛び出したロッソとブルを、エタルガーの罠から難なく救い出す。また、タロウから「もうひとつ頼まれてくれないか?」と依頼されたとき、「わかっています。既にギャラクシーレスキューフォースの同士に探らせています。」と答える。言われる前に動ける男。出来る男感が半端ないのだ。

     魔法空間にいたトレギアを発見し、一戦交えるまでに至る。トレギアは逃がしてしまうが、トレギアが差し向けたレッドキング2体を初代ウルトラマンの八つ裂き光輪を想起させる技で撃破。ニュージェネレーションヒーローズが表舞台で活躍する中、裏方で重要な役回りを演じたリブットの功績は大きい。

     頭の回転が速く、先を読んで行動できるところが高ポイント。タロウから信頼されているということは、これまでも重要な案件を色々と処理してきたのだろう。

     以上、品格と才覚を兼ね備えたリブットの魅力を語ってみた。11月から配信される次回作『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』でもリブットが活躍するので、楽しみでならない。


    [参考]
    Blu-ray『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』©円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウピンとイピン
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     引き続き「特撮のDNA」レポ。

    ・『快獣ブースカ』のポスター。水曜夜7:00、日本テレビ(4チャンネル)で放映していた。
    ブースカを囲む9人の子役。ミー子、ヒロシ、ジロ吉、メチャ太郎、一郎、ゾロメ、チョロ吉、ゴンタ、大作。

    ブースカのへそに手を突っ込んでいるのはメチャ太郎。指をくわえているのはチョロ吉。この顔はかなりのポテンシャルを秘めている。芸人としてもやっていけそう。

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    ・ブースカの設計図。

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    ・ブースカ。よく見ると出べそだ。

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    ・撮影で使用されていたもの。ブー冠。ラーメンどんぶり。ブースカの尻尾。地底戦車(たんく)は撮影用オリジナルを修復したものだろうだ。

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    cf.)その1はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/7691964.html

    [参考]
    「特撮のDNA~ウルトラマンGENEOLOGY~」©円谷プロ・特撮のDNA製作委員会
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     10月17日(土)、特撮のDNA~ウルトラマンGENEALOGY~に行ってきた。

     この日は雨だったが、会場内は結構な人の数。物販ブースを抜けないと出られない作りとなっており、その物販ブースは人数制限があるため、会場内の展示物を見た後は長蛇の列に並ぶこととなる。適度な距離を空けて。

     もちろん、物販に興味ない人は申告すれば先に通してもらえる仕組みだが、ほとんどの人が「せっかく来たのだから」と何かしら手に取っていた。

    ・まずは大きな看板がお出迎え。

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    ・昭和のテレビシリーズの主役ウルトラマンたち。ウルトラマン、セブン、タロウが最前面に出る並びは、ゲーム「ウルトラマン Fighting Evolution」を想起させる。

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    ・ゼロ、80、マックス、グレート。

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    ・成田亨が描いた「真実と正義と美の化身」。レプリカの受注制作販売。高いので手が出ないが、どれほどの人が買い求めるのだろう。

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    ・『真実と正義と美の化身』
    凛としたマスクと姿勢、アルカイックスマイルを湛えながら、その構えは容赦なく相手を倒す覚悟に満ちている。左手の拳は強く握られているのか、軽く握られているのか。見る人によって感じ方が違うかもしれない。背景の深い青が良く、化身を一層際立たせている。

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    ・ウルトラマンの雛形。ウルトラマンには完成デザインは存在せず、成田亨によるデザインの変遷の途中、最後は造形の佐々木明と一緒に粘土原型を一緒に作り、完成に至ったという。

     これは佐々木明が後年、自らの手で再制作したもの。やはり最初はカラータイマーがない。来年(2021)公開予定の映画『シン・ウルトラマン』はこの原初形態に忠実で、カラータイマーのないウルトラマンが登場する。超原理主義派とでもいうべきか。

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    cf.)その2はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/7693675.html


    [参考]
    「特撮のDNA~ウルトラマンGENEOLOGY~」©円谷プロ・特撮のDNA製作委員会
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     『バルタン星人を知っていますか?』(著:飯島敏宏+千束北男 出版:小学館)は飯島敏宏の生涯の中で、主に学生時代を経てディレクターとして活躍した時代を記した奮闘記である。

     インタビューなどで、常々、自身を「娯楽作家」とか「娯楽職人」と称している飯島敏宏。その所以が記されていた。

     両親の期待を裏切ることになることを知りつつ、文学部に入り、「小説家になりたい」「脚本を書きたい」とあれこれ夢を模索し、母親がお膳立てしてくれた教職に就くこともなく、民間テレビ局のアルバイトADとして、赤坂に泊まり込みで仕事をする毎日。「ウチの倅をどうするつもりですか!」と両親が会社に怒鳴り込む程、心配させてしまった。

     しかし、やっと運が巡ってきて、正真正銘のディレクター・デビュー作と称する娯楽時代劇「鳴門秘帖」を監督することとなる。初めてブラウン管に「演出 飯島敏宏」の文字がクレジットされたのだ。

     洋服店を営んでいた家族はもちろん、店の職人たちも総出で土曜夜10時放送の本作を観、大絶賛し大いに喜び、祝福してくれたという。

     このとき、「生涯、この人たちにわからない作品は作らない」と誓った。

     つまり、インテリ層向けの芸術作品を作るのではなく、大衆のために、娯楽を提供し喜んでもらうことを是とする作風を守っていこうと決めたのだ。

     風刺や暗示、社会派的メッセージを孕んでいても、それを包むのは喜劇の作風だったり、あくまで面白おかしい、あるいはワクワクさせるような作品が多いのには、こういった理由があったのだ。

     後の『ウルトラQ』(1966)、『ウルトラマン』(1966)監督回に見れらる底抜けに明るいエンターテイメント性は、決してふざけているのではなく、「大切な人たちを楽しませたい」という想いが源泉にあることを知っていると、またひとつ楽しみ方が変わってくるのである。

    [参考]
    『バルタン星人を知っていますか?』著:飯島敏宏+千束北男 出版:小学館
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     小説『ウルトラマンF』(著:小林泰三 出版:ハヤカワ文庫)を読んだ。(※以下ネタバレあり)

     舞台は『ウルトラマン』(1966)の世界に設定され、ウルトラマンがハヤタと分離して地球を去ってからの後日談。

     しかし、登場する怪獣は各シリーズからチョイスされており、名場面へのオマージュ描写も多々垣間見られた。

     作者は巨大フジ隊員が大好きなようで、フジ隊員が巨大化し、ちょうど女性版ウルトラマンサーガのような最終形態にまで進化する。それをサポートしたり、科学的に説明したりするのは専らイデ隊員の役割で、まるで主人公のような活躍を見せる。原典『ウルトラマン』(1966)本編でのコメディリリーフ的な立ち位置ではなく、フジ隊員を愛するひとりの男として、アツイ部分がクローズアップされている。

     敵対勢力としては、鬱鬱と躁躁。そして科学者インペイシャントが存在するが、思うに、この3人の組み合わせ、『三酔人経綸問答』(著:中江兆民)になんとなく似ている。

     初代『ウルトラマン』を中心とした各シリーズへの愛に溢れた作者の分析力や考察力には舌を巻く。同時に、それを会話の中に上手く混ぜ、物語に説得力を持たせているところも評価できる。

     ただ、ちゃんと物語を楽しむには、『ウルトラQ』(1966)、『ウルトラマン』(1966)、『ウルトラマンA』(1972)、映画『ULTRAMAN』(2004)、『ウルトラマンネクサス』(2004)、『ウルトラマンメビウス』(2006)、劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』(2006)、映画『ウルトラマンサーガ』(2012)を把握してなければならないため、ファンの読み物としてはウルトラ初心者にはオススメできない。

    cf.)『ウルトラQ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6654971.html

    cf.)『ウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6642931.html

    cf.)『ウルトラマンエース』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5915827.html

    cf.)『ウルトラマンネクサス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5869472.html

    cf.)『ウルトラマンメビウス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6016964.html

    [参考]
    『ウルトラマンF』(著:小林泰三 出版:ハヤカワ文庫)
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