たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    カテゴリ:ウルトラマン > ウルトラQ

     引き続き「特撮のDNA」レポ。

    『ウルトラQ』(1966)関連の展示より。

    cf.)『ウルトラQ』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6654971.html

    ・ガラモンとケムール人。

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    ・ケムール人の爪が長く歪んでいて不気味さを醸し出している。
    500歳という設定であることから、爪も500年間伸びっぱなしで歪んでしまったイメージだろうか。

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    ・『ウルトラQ』の撮影に使われた小物。
    第5話「ペギラが来た!」で使用された木製の雪上車。
    第19話「2020年の挑戦」で使用されたコーヒーカップ。
    第2話「五郎とゴロー」で使用された牛乳缶。
    第3話「宇宙からの贈りもの」に登場したナメゴンの眼。
    第7話「SOS富士山」で使用されたタケル人形。
    第28話「あけてくれ!」で使用された異次元列車。

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     蓋が開いている方の牛乳缶は実際に牛乳を入れて撮影に使われたものらしく、ゴローが口から牛乳を零しながら飲むあのシーンが思い出されて切なくなる。

    cf.)その5はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/7747851.html

    cf.)その3はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/7727603.html

    [参考]
    「特撮のDNA~ウルトラマンGENEOLOGY~」©円谷プロ・特撮のDNA製作委員会
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     『ウルトラQ』(1966)に登場したガラモン。その着ぐるみが盗難に遭ったことがある。

     某デパートからガラモンの着ぐるみの貸し出しを依頼され、円谷プロの担当者が怪獣倉庫に着ぐるみを取りに行ったところ、なぜかガラモンの着ぐるみだけが無かった。

     その3日程後、当時円谷プロがあった世田谷区砧から近い馬事公苑付近を「怪獣が歩いていた!」という情報が入る。円谷プロの者が現地に向かったところ、馬事公苑横の空き地に着ぐるみが捨ててあるのを発見。無事救出できたという。ファンのいたずらだったのだろうか。

     素人がひとりで着ぐるみを着ると、脱げなくなったり、呼吸困難で最悪の場合、窒息に至ることも考えられるため、関係者は冷汗三斗の思いだったそうだ。死者が出なかったようで何よりである。

     因みに、当時の怪獣1体の貸し出し金額は5000円だったと言われている。


    [参考]
    『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS

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     『ウルトラQ』(1966)で度々登場する星川航空のシーンは、調布飛行場にて営業していた「三ツ矢航空」を借りてロケ撮影されていた。

     しかし、世間で実際の事件が発生すると、取材でヘリやセスナが全てそちらに出払ってしまい、早朝ロケで現地を訪れても、何の撮影も出来ずに終わってしまうこともあったようだ。

     因みに、「三ツ矢航空」はその後、「東邦航空」と名前を変え、現在も運営を続けている。

    [参考]
    『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS
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     『ウルトラQ』(1966)のメインタイトルといえば、あの何とも言えない不気味で不可解な音と、渦巻き状のマーブル模様が次第に「ウルトラQ」の文字に変わっていく様が思い出される。

    cf.)『ウルトラQ』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6654971.html

     これはどのように作られたのだろうか。

     このオープニングを作り出したのは、高野宏一を中心とした特撮班である。底に2個のスクリューを付けた現像箱に黒の墨汁を混ぜた洗濯ノリを満たし、その上に白い粉をロゴの形に合わせてまぶす。その後、手動でスクリューを回して文字が崩れていく様を撮影。それを逆回転させたものである。

     BGMに関しては、特殊楽器の奏者・渡邊淳が持参したウッドブロックや胡弓、玩具を使って録音された音を使っている。

     「もしも自然界のバランスが崩れたら」という主旨で、四次元的なアンバランス・ゾーンを表現した見事なメインタイトルとなった。当初は「UNBALANCE」という企画名で、SF寄りの内容を目指していたが、途中から怪獣特撮寄りの「ウルトラQ」となった本作。メインタイトルだけを見ると、SFやホラーが前面に出たシリーズのようにも思える。

     因みに、次作『ウルトラマン』(1966)のオープニングタイトルは、黄・黒・青といった色を使ったカラー版の「ウルトラQ」のタイトルが同様の方法で浮かび上がり、そこから赤バックに切り替わり「ウルトラマン」という白抜きの文字が出てくるという、革新的で画期的であることを印象付けるものとなっている。

    cf.)『ウルトラマン』総論はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/6642931.html

    [参考]
    『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS
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     『ウルトラQ』(1966)第9話「クモ男爵」で、最後に炎上し崩れ落ちる洋館。

     ガラガラと音を立てて落ちる瓦礫、立ち昇る炎・・・。映像の迫力に圧倒されていると見落としてしまいそうだが、実は壁を壊す人間の手が一瞬映っている。これはスタッフの手。誤って映りこんでしまったようだ。

     監修の円谷英二の目に引っ掛からず、そのまま放送されてしまったようだ。

     因みに、2011年に発売された『総天然色ウルトラQ』では合成処理でこの手は消され、炎が追加されている。

     まだ若いスタッフたちの試行錯誤の連続だった特撮現場。円谷英二のダメ出しによる撮り直しも多かったようだ。破壊シーンでNGが出ればまた作り直し。緊張感のある現場だったに違いない。ぎこちない動きに、観ている視聴者をもハラハラドキドキさせる。逆にあら捜しをする楽しみ方もある。

     アナログ特撮のひとつの魅力でもある。

    cf.)『ウルトラQ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6654971.html

    [参考]
    DVD『ウルトラQ』©1966円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラQ

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